突然、仕事で英語を使うことになったらどうするだろう。「英語の勉強」をするために、英字新聞を読む、ニュースを英語で聞く、英会話学校に通うなどの手段を選択するかもしれない。しかし、それが自分にはまったく意味のない「不要な勉強」だとしたら……。お金と時間がムダになるどころか、当初の目的からも遠く離れてしまうかもしれないのだ。
趣味として英語を勉強するというなら、それでいいかもしれない。だが忙しいビジネスパーソンの場合、幅広く「英語に関する」知識を身につける勉強をしている余裕はないのだ。時間は有限、やらなければいけない仕事はすぐ目の前にある。ならば、その仕事の分野に特化して集中的に勉強するのが、最も効率的だ。
著者は「語学力ゼロで8カ国語翻訳できるナゾ」で、「発想の転換」を軸に翻訳者向けの仕事術を披露して話題になった水野麻子氏である。本書では英語(または外国語)を使う場合の効率的な勉強法について、ジャンルを絞った読書法「絞読(しぼどく)」や、調べもののプロセスなどをより一般向けに紹介している。
しかし、著者は英語など外国語の勉強以前に日本語(母語)での思考力、読解力の重要性を強調する。日本語で考えられないものを、外国語で考えられるわけがないからだ。冷静に考えればもっともだが、外国語を勉強する自分は本来の自分とは違う秀才、だと勘違いしてしまう人は多いようだ。だからこそ、本書で英語(または外国語)を勉強する目的を見つめ直し、本来の仕事を片付けるための近道を知る必要がある。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス