「やらなければいけない事」や「やりたい事」を最適な順番ですべて記憶しておき、必要に応じて思い出すというのは無理だ。そこで必要になるのがタスク管理だが、「いつかやりたい事はたくさんあるけれど、今やるべき事に追われて手つかずのまま」ということになっていないだろうか。何のためにタスク管理をするのか。それはやりたいことをやれるようになるためではなかったのか。
本書は、心理学的な見地から人の行動を分析することに長けた佐々木正悟氏と身近で分かりやすい例を挙げて人が行動を起こすことをサポートすることに秀でた大橋悦夫氏の2人が、タスク管理の入門書として書いた渾身の一冊。
スマートフォンによって、日々の行動を記録しやすくなり、タスクや予定も参照しやすくなった。著者はタスク管理のメリットから始まり、行動記録のポイント、チェックリストの作り方、タイマーの効果的な使い方など、そのようなツールをどのように使っているのか、そしてなぜ使っているのかを詳細に語っている。
特筆すべきは、本書がタスク管理の本質について書かれている点だ。タイトルには「スマホ時代の」とついているが、本質を知れば、スマートフォンを使えなくてもタスク管理ができるようになる。つまりは「自分は何をしたいのか」そしてそれをするために「どうすべきか」が分かるようになればいいのだ。タスク管理の方法で迷っているすべての人に読んでもらいたい本だ。
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