「フリーランスの教科書」というタイトルから、フリーランスの仕事のやり方や心構えが書かれているのではないか、と想像したが違った。お金の話なので、ある意味「心構え」ではある。確定申告を前に呆然としているフリーランスや今後のお金のことをきちんと把握しておきたい人に役立つ1冊。
フリーランスが会社員と違う点の最たるものは、お金の管理をすべて自分でやらなければならないという点だ。会社員であれば、会社側ですべてやってくれる税金や保険の天引きがフリーランスにはない。自分で振り込む必要がある。文房具や交通費など、仕事にかかる費用は、たとえ切手1枚でも経費として帳簿につけて管理する必要がある。そして年に1度、確定申告をしなくてはならない。その確定申告のやり方を始め、金銭関係で知っておくべき事項が本書には満載だ。
また、フリーランスになると簡単には受けられなくなる健康診断の話や、収入が増えたときの法人化の話など、フリーランスとして仕事を続けていく上で、必ず疑問に思うであろうことが網羅されている。初めて確定申告を自分でするフリーランスや、フリーランスが管理すべきお金のことを改めて知っておきたいという人は、一読の価値がある。
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