もちろん、次世代グラフィックスが感銘を与えるものにならないと決めてかかるのは愚かなことだ。しかしこれらのマシンのスペックを重視しすぎないのは良い考えかもしれない。PS3はXbox 360よりも丸1年長い開発期間に恵まれ、スペック上の性能は明らかに勝っていたにもかかわらず、2つのシステムを並べて比較すると、最も鑑識眼に優れた人でも大きな違いを見いだすことは難しかった。実際のところ、この世代では、マルチプラットフォームタイトルでXbox 360の方が優れたグラフィカル体験を提供する事例が多くあった。
PS4にBlu-rayドライブは搭載されるのだろうか。ほぼ確実に搭載されるだろう。その理由は簡単である。現時点では、米国の一部地域はもちろんのこと、世界中のすべての場所で高速かつ安定したダウンロード時間が実現されているわけではないという事実が、物理メディアの廃止に向けたあらゆる欲求をためらわせているからだ。実際に、The Wall Street Journal(WSJ)の2月1日の記事は、市場の現状を考えると、「クラウドへの完全移行」は時期尚早であることを多少なりとも認めていた。とはいえ、それでも完全なゲームの何らかのデジタル配信が発売初日に提供されると筆者は考えている。さらに、PS4体験の主な焦点として、クラウド統合(ゲームのセーブデータやそのほかのデータ)が大幅に強化されることも予想される(米CNET編集部注:ゲームのストリーミングも登場する可能性がある。本記事の最後にある更新情報を参照)。
PS4のコントローラはどのようなものになるのか、ということに関しては多くの憶測が流れている。「DUALSHOCK」コントローラの基本構造は3世代前から変わっていないため、何らかの変更が施されていても驚くべきではない。Vitaではタッチコントロールが目玉だったので、次のDUALSHOCKにはタッチが実装されるのだろうか。アナログスティックは完全に撤廃されるという仮説を立てた人もいる。その一方で、ゲームマニアが集うNeoGAFフォーラムの有能なメンバー数人は、コントローラの前面にVitaのようなタッチスクリーンが搭載された見事なモックデザインを作り上げた。これは全くありそうもない話というわけではない。米GameSpotの記事によると、次のコントローラにはLCDタッチスクリーンとバイオメトリックセンサが搭載される可能性があるという。リークとされる最新の画像(驚いたことに、信頼できそうな写真を含む初めてのリークである)に写っているコントローラは、タッチパッドを前面に備えており、DUALSHOCKの進化版のように見える。
そして、発売日と価格はどうなるのかという疑問もあるが、これは現時点では憶測の域を出ない。ソニーはPS3のリリースと、60Gバイトモデルで600ドルという驚くような発売価格によって手痛い教訓を学んだ、と考えるのが妥当だろう。ソニーはPS4の最初の価格を可能な限り400ドルに近づけるのではないか、と筆者は推測している。好むと好まざるとに関わらず、複数のPS4モデルがリリースされる計画がある場合、段階的な価格体系が設定される可能性もある。リリース時期については、あらゆる兆候が2013年のホリデーシーズンを指し示している。
2月20日の大規模なソニーイベントまでの間は憶測し続ける時間があるが、筆者はPS4に確実に搭載されるに違いない機能リストがあると考えている。
PS3は成熟して、素晴らしいゲーミングシステムになった。発売当初は、PS3が自慢できる独占タイトルはあまり多くなかったが、そのおよそ6年後には、PS3は打ち負かすべき対象となった。ソニーはこの心地よい状況を次の世代まで維持しなければならない。このシステムには、必要不可欠というわけではない多くの付加機能が搭載されるだろうが、それでもゲーマーは、ほかのコンソールでは体験できない素晴らしいゲームをプレイすることを望んでいる。独占的なゲームによって、システムが売れるのだ。
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