「BlackBerry Z10」レビュー--デザインやハードウェア、パフォーマンスなど紹介

Jessica Dolcourt (CNET News) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子2013年02月15日 07時45分
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 Research In Motion(RIM)は米国時間1月30日、同社の社名を公式にBlackBerryにすると発表した。

 これが、BlackBerryファンの待ち望んでいた新型スマートフォンだ。「BlackBerry Z10」(以降、Z10)には、優美で近代的なデザインを有し、プロ仕様のタッチスクリーンを搭載した本体、そしてそれに釣り合った最新OSと4G LTEのサポートといった、期待されていたすべてのものが詰め込まれている。また、使いやすい仮想キーボードや、シームレスなボイスチャットが楽しめる「BlackBerry Messenger」といったうれしい機能も搭載されている。さらにZ10では、Micro HDMIポートが装備されている点を人に自慢でき、編集ツールが組み込まれた8メガピクセルのカメラも楽しく使えるはずだ。

提供:Josh Miller/CNET
「BlackBerry Z10」(左側)と「iPhone 5」。
提供:Josh Miller/CNET

 最も重要なのは、美しいHDディスプレイや、高速なプロセッサ、競合他社の製品と肩を並べられる性能のカメラ(ちょっとしたトリック付きだ!)すべてが一緒になっているという点である。

 しかし、BlackBerryのファンという色眼鏡を外して見た場合、ハードウェアやOSの完成度という面では、使っているうちに無視できなくなるような、少しばかり残念な点がいくつかある。例を挙げると、フォトアルバムを新たに作成する際には、時代遅れで直感性に欠けるファイルシステムを使用させられるという点や、地図アプリがGoogleご自慢のものとは比べものにならないくらい基本的なものでしかないという点がある。こういった点を考えた場合、BlackBerryの足を引っ張ろうとする人の目には、Z10が現行の優秀なOSであればどのようなものにでも搭載されている一般的な機能しか提供していない、「iPhone」の貧弱なクローン程度の製品でしかないと映るはずだ。

 あなたにナビゲーション用のジェスチャーを学習する意欲があり、少しばかりのいらつく点には目をつぶり、大局的にものごとを捉えようとする気もあるのであれば、Z10を購入してもよいと感じられるはずだ。しかし、あなたが現在のプラットフォームで満足している場合、このOSの抱えている問題のいくつかをBlackBerryが解決しない限り、あるいは解決するまで、宗旨替えの必要はないだろう。

 Z10は英国では1月31日に、カナダでは2月5日に(通信キャリアとの契約があれば149.99カナダドルで)、アラブ首長国連邦(UAE)では2月10日に発売されている。米国では3月に、通信キャリアとの契約があれば約199ドル(ロック解除したものは約599ドル)などで販売されると予想されている。

デザインと作り

 一見したところ、Z10の格好の良さはAppleの黒い「iPhone 5」と見紛うばかりである。縦長で、横幅は手に程良く収まるサイズであり、直線的なエッジと面取りされたコーナーが組み合わされており、画面はほぼ4インチの大きさとなっている。またZ10は、iPhone 5と同様に片手で操作できるようになっている。ただし、似ている部分はここまでだ。

 Z10にはナビゲーションに用いる物理的なボタンや静電容量式のボタンがない。Z10では、ボタンではなくジェスチャーによって操作するのである(これについては後で詳しく説明する)。この携帯電話は高さが5.1インチ(約13cm)、幅は2.6インチ(約6.6cm)、厚みは0.35インチ(約0.9cm)となっており、iPhone 5に比べると心持ち大きい。また、4.85オンス(約137.5g)という重さはその大きさに見合ったように感じられるうえに、背面のエッジがほんの少し丸められており、その仕上げが軽い質感のソフトなタッチになっているせいもあって、iPhoneよりもずっと手になじむ感じがする。

 これら2つの携帯電話を比べると、iPhoneの方がよりしっかり作られており、高級感にあふれ、精密な仕上がりとなっているのは間違いない。iPhoneの場合、継ぎ目が目立たないようになっており、細部にも精巧な加工が施されている。こういったことを気にする人にとってiPhone 5を構成する部品のクオリティは、Z10の加工プラスチックや、本体周囲のどこかを爪で引っかけてスライドするだけで簡単に外れてしまう背面パネルのそれをしのいでいると言える。

 Z10は、どこを取ってもiPhone 5よりも大きいものの、ポケットに難なく収まるサイズになっている(筆者はオフィス周辺や近所を移動する際、ズボンの後ろポケットに入れている)。しかし、Z10を耳と肩の間に挟んで使おうとすると、平らな面のせいで据わりが悪かった。多くの人々がワイヤレスヘッドセットを使用しているのは、こういった理由があるからなのだろう。

提供:Josh Miller/CNET
Z10のボリュームロッカーボタンの間には音声コマンドボタンが配置されている。
提供:Josh Miller/CNET

 Z10の前面には4.2インチの液晶ディスプレイが搭載されており、その解像度は1280×768ピクセル(WXGA HD)となっている(つまり、1インチ当たりの画素密度は356ppiである。ちなみにiPhone 5は326ppiだ)。これにより小さな文字でも読め、くっきりした輪郭や深い色彩を楽しめるようになる。しかし、双方の携帯電話の輝度を最大にした場合、iPhone 5の方がZ10よりも明るかった。また、iPhone 5の方がHDによる花の写真もより発色が良く、細部をくっきり描き出しており、色彩も豊かだった。とは言うものの全体的に見た場合、その差はわずかとなっている。画面を囲む枠は最近流行しているスリムなものより心持ち幅広くなっているものの、個人的には気にならない程度である。

 画面の上部には一連のセンサーや通知用のLED、2メガピクセルの前面カメラが配置されている。また、右側面には音量調整用のボリュームロッカーボタンと、その間には音声コマンドの起動や再生中の楽曲の一時停止に使えるボタンが配置されている。2つのボリュームロッカーボタンを同時に押すと、スクリーンショットを取得できる。なお、カメラモードではいずれかのボタンを押すと撮影できる。

提供:Josh Miller/CNET
Z10は、HDMIポートを搭載している数少ないスマートフォンの1つである。
提供:Josh Miller/CNET

 Z10の左側面にはMicro HDMIポートとMicro USBポートが配置されている。Micro USBポートがこの位置にあると、充電時のコードの取り回しがしにくくなるはずだ。また上側面には、電源/ロックボタンとヘッドセット用の3.5mmジャックが配置されている。電源/ロックボタンを3秒ほど押し続けると電源が切れる。背面にはLEDフラッシュとカメラのレンズが配置されており、背面パネルの中央にあるBlackBerryロゴの裏側にはNFCアンテナが仕込まれている。

 背面パネルを取り外すと、細長いバッテリ(これ以上大きなものを搭載するスペースはないのではないだろうか?)とmicroSDカードスロットが姿を現す。Z10にはあらかじめ、クラス2の8GバイトmicroSDカードが搭載されている。これがあれば十分だろうって?もしもこのカードが1080pのHD動画撮影に対応しているのであれば、十分だと言えたはずだ。しかし結局のところ、このカードをクラス4以降のものと交換しない限り、720pのHD動画しか撮影できないのである。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加