Pinterestが、サービス開始から3年に満たない同社の企業価値を20億~25億ドルと評価する新たな資金調達ラウンドに向け、積極的に模索していると報道されている。
The Wall Street Journal(WSJ)の報道によると、サンフランシスコに拠点を置く新興企業であるPinterestは、かなり高額の企業価値評価に基づく資金調達に向けて交渉中であるという。WSJは関与している投資家の名前や、提示されている出資額について明らかにしていない。Pinterestは資金調達計画についてのコメントを拒否している。
2010年にサービスを開始したPinterestは、ユーザーがPCやモバイル機器でのウェブ閲覧中に見かけたコンテンツを「ピン」として収集し、ボード上に保存する機能を提供している。ファッションやインテリア、レシピ関連の収集に利用されることで知られる同サービスは、Nielsenが公開した分析データによると、25~49歳の女性の間で高い人気を誇っているという。
同ソーシャルネットワーキングサービスは2012年5月、企業価値を15億ドルと評価した資金調達ラウンドで1億ドルの資金を集めた。同社はこれまでに、楽天やAndreessen Horowitz、Bessemer Venture Partners、FirstMark Capitalから合計1億3700万ドルの資金を集めている。
収益がゼロである企業の価値が、どのようにして25億ドルと評価されるのだろうか?良い質問だ。非公開企業のウォッチャーである金融データ会社PrivCoの最高経営責任者(CEO)であるSam Hamadeh氏によると、Pinterestの企業価値は高く評価されすぎているという。同氏の分析によると、新興企業の後ろ盾となっている人々は「アップラウンド」、すなわち新たな投資家が、既存の投資家による評価額よりも高い評価額で株式を購入するような資金調達ラウンドを目指しているものの、望み通りの額には達しないだろうという。
Hamadeh氏は「われわれは、Pinterestが面目を保てるだけのほんのわずかな『アップラウンド』、すなわちせいぜい16億~17億ドルで妥協せざるを得ないだろうと考えている。Pinterestは収益を上げられるという証拠を早急に示す必要がある」と述べるとともに「25億ドルという企業価値評価額で新たな資金調達を行いたいのであれば、(Pinterestは)早急に収益モデルを示さなければならない。それも出来る限り早くにだ」と述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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