矢野経済研究所は1月10日、国内のソーシャルゲーム市場に関する調査の結果を発表した。調査によると、2011年度の市場規模は前年度の2倍となる2824億円。2012年度は前年度比37%増の3870億円、2013年度は同10%増の4256億円と予測。成長率は鈍化するが、今後も拡大基調が続くとみている。
2012年は、コンプリートガチャ(コンプガチャ)の問題や、不正に複製されたアイテムのリアルマネートレード、未成年者への高額請求などが社会問題化。国内SNS事業者6社は、3月に「ソーシャルゲームプラットフォーム連絡協議会」を設置し、連携して対策に乗り出すとともに、11月には一般社団法人ソーシャルゲーム協会(JASGA)を発足させるなど、健全な業界発展に向けた自主的な取り組みを活発化させている。
現在、国内ソーシャルゲームユーザーの主要端末はスマートフォンに移行してきていることから、大手SNS事業者ではスマートフォン対応を積極化させている。また、今後の海外展開を見据えて、海外SNS事業者との業務提携やSNSプラットフォームの仕様統一などを行っている。今後は、国内外でのスマートフォン向けゲームタイトルにおけるマネタイズの成否が市場発展の大きな焦点となるとみられる。
調査は2012年11~12月に、国内のSNS事業者、ソーシャルアプリプロバイダー、ゲームパブリッシャー、ゲームデベロッパー、オンラインゲーム事業者などを対象に実施。ソーシャルゲーム市場規模は、国内のユーザーがソーシャルゲームの利用対価として支払った金額の合計として算出されたもので、広告収入は含まない。
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