1月1日~1月6日のAppleに関連するCNET Japan/ZDNet Japanのニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。
謹賀新年。本年も引き続き、Appleニュースを毎週まとめて参りますので、なにとぞおつきあい下さいませ。
2013年はこれまで通り、各製品ラインアップの年次アップデートが行われることは既定路線であるが、中にはデザイン変更が行われるものもあるかもしれない。また既存製品でもハードウェアやソフトウェアで何らかの新しい魅力が追加される可能性もある。そして、かねてより噂されているApple製のテレビなどそれ以外のデバイスの登場も期待が寄せられている。
その象徴的なストーリーが、今年1本目の記事である。
記念すべき、CNET Japanにおける2013年のApple記事1本目は、iPhone Miniに関する話題。ただ登場するという予測は2014年とされており、まだ先の話だ。
Appleの株価は芳しくない。2012年中に700ドル台の終値を付けて同社として過去最高を記録したが、その後は500ドル台まで下落している。もちろんAppleそのものの業績だけでもたらされた値動きではないことは指摘しておくべきだが、年末にかけてiPhoneやiPadの出荷台数の予測が相次いで引き下げられるなど、Appleの将来を不安視する声が大きくなってきたことも、見逃せない要素と言える。
Appleの目下のライバルであるSamsungが2012年にめざましい業績を収め、同社やGoogleのAndroidプラットホームのシェアを拡大させたことは、Appleを不安視する声の後押しとして十分だったようだ。
Appleはこれまで、商品セグメントを絞って開発を集中してきた経緯がある。iPhone、iPadは1年間に1モデルを原則として、「年次」アップデートを行ってきた。過去のモデルの併売は行われるが、最新モデルは1種類に絞ってマーケティングや機能を揃えながら展開してきた。しかしライバルのSamsungは、フラッグシップのGalaxy S IIIだけでなく、派生モデルのスマートフォンや、タブレットと中間のGalaxy Note IIなどをリリースし、幅広い顧客をカバーしている。
Appleもタブレットに関しては、iPadに対してiPad miniをリリースし、複数のセグメントへの展開をスタートさせている。Appleの場合この戦略が市場の食い合いにならないか、という不安視もある。今後の調査などで明らかになってくることだと思われるが、もしiPadとiPad miniがそれぞれ独自の市場と顧客を作り上げることができれば、同じ戦略をiPhoneにも展開することはあり得るだろう。
ただしその場合、iPhone Miniに対し、iPhoneを競合と同程度のディスプレイサイズに拡大させるなど、モデル全般に対する大幅な変更を必要とされることは間違いないだろう。
「iPhone Mini」、2014年に登場か--アナリスト予想(1月4日)Forrester Researchの調査によると、2013年の企業向けPC市場は、景気拡大に対する不透明感から積極的な投資がなされないとの見方を示している。Microsoftは2012年にWindows 8をリリースしているが、企業ユースでこれらの新しいOSに移行し始めるのは2014年になると見られているそうだ。
その中で、1社だけトレンドに逆行しているのがApple。Macのビジネスユース拡大とiPad導入と言った「新規」の用途や市場が形成されつつあり、2013年に70億ドルの「Mac」、110億ドルの「iPad」の販売を予測している。
パソコンよりも価格が安いタブレットの普及の勢いには目を見張るものがある。PCの販売が2013年は0%成長であるにもかかわらず、AndroidやiOSベースのタブレットはそれぞれ44%と19%の成長を見せている。これだけで、企業のIT投資を3.9%押し上げる結果となっている。そうした市場の中でAppleがきっちりMacを売り込んでいる点も注目すべきで、iPadやAndroidタブレットに置き換えられる業務以外をMacが担っている可能性を示唆してくれる。
2013年の企業向けPC市場、厳しい状況ながらアップルは好調(1月5日)2012年のテクノロジ業界におけるトップニュースにもなったAppleとSamsungの特許裁判。2012年8月に米国の裁判所でAppleの大勝が伝えられた以外は一進一退の事態が続いている。そんな中、2012年末にEUと米国国際貿易委員会(ITC)で、Samsungに対して不利な仮決定や検討がなされている。
その中でもITCは、Samsungが、Appleの「iPhone」の意匠1件とソフトウェア機能に関する特許3件を侵害しているとし、特許侵害にあたる全てのデバイスの米国での販売停止と輸出禁止。さらに大統領が検討する60日間の販売相当額に対する保証金の提出を制裁の内容として決定している。
保証金は、全スマートフォン販売額の88%、全タブレット販売額の37.6%、全メディアプレイヤー販売額の32.5%と重い内容だ。なおSamsungには製品が特許侵害を回避するための調整が認められており、これが施されれば販売停止は回避できる。
カリフォルニア州の裁判で10億ドル規模の賠償金、「EUの独占禁止法の規則で禁止された支配的地位の乱用」が正式に決定された場合の世界販売の10%の制裁金、そして今回の保証金と、裁判や制裁で支払う可能性のある金額は非常に大きくなってきている。もしこれらが全て悪い方向に振れた場合、Samsungにとって非常に危機的な状況が訪れる可能性がある。
ITC、サムスンに対する制裁措置の案を明らかに--対アップル特許紛争で(1月4日)筆者も2013年元日の午前中に気付いたiOS 6のとある問題。
iPhoneやiPadのプッシュ通知を、指定時間でキャンセルしてくれる「おやすみモード」のスケジュール機能は、夜寝ている間にiPhoneが鳴らず安眠の助けをしてくれるとあって重宝してきた機能だ。例えば筆者は夜12時から朝6時まで、毎日自動的に「おやすみモード」になるよう設定している。
ところが2013年元日、このスケジュール機能が働かず、ずっと「おやすみモード」のままになっていることに気付いた。もちろん世界中のユーザーがこの問題を発見したのは言うまでもない。Appleによると、1月7日からはこれまで通りきちんと機能するとのことだが、いったい何が原因だったのだろうか。
バグとは言え、日本の長めの正月休みと同じスケジュールだったのは、果たして偶然なのだろうか。
iOS 6「おやすみモード」の復旧は1月7日--アップル発表(1月4日)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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