どのアプリも基本的に、インストールするとユーザー登録とIDの作成が必要になるので手間は同じ。ただし、LINEやカカオトークは、電話番号を送信するとSMSに届く確認番号を入力するだけと非常に簡単だ。あとは、登録されている連絡先から自動的にユーザーを探して、友だちリスト(カカオトークでは“カカとも”と言う)に追加してくれる。
commも上記2アプリと同様だが、「Facebook」を利用していれば、Facebookと連動して自動的に登録してくれるため、こちらも簡単。スマートフォンの電話帳には登録していないがFacebookの友だちでcommを使っている人を「友だちかも」欄に表示させたり、自分のプロフィールをFacebookからcommへ転用することも可能だ。ただし、このように自動的に連絡先を一気に登録できてしまうことを嫌がるユーザーもいることだろう。
最初の登録で少し手間取るのがSkype。メールアドレスなどを登録してIDを作成しなければならないほか、友だちとして追加するには相手のIDを事前に聞いておく必要がある。自動で知られてしまうリスクはないため、プライバシーを守れるというメリットはあるのだが、手間を考えるとやはり面倒であることに変わりはない。
また、Skypeや050plusは、アプリを常時起動しておかないと通話やメッセージを受信しないという難点がある。ここがLINEやカカオトークとの決定的な差だ。
そもそも無料通話アプリとは、3GやLTE(4G)、Wi-Fiといった通信回線を利用して、音声や文字を送受信するアプリのこと。そのため、ネット回線が脆弱な場所や地域では遅延が起きたり、場所によっては通話自体ができないという事態も発生する。
それを踏まえた上で、5つのアプリの通話品質を比べてみた。今回はすべて東京都練馬区内から福岡県福岡市内へと発信した。先述したとおり電波環境によって影響が大きく変わるため、あくまでも筆者が体感した主観で、参考程度だということを断っておく。
結局のところ、どれも一長一短といった感じではあるが、Skypeがややリードしている印象だ。また、すべてに共通して言えるのが「少なからず遅れが発生する」「(環境によっては)着信が不安定」ということ。受話しても会話ができなかったり、場合によっては着信までに1分以上かかることもあって、ビジネス上の重要なやり取りをするには不向きかもしれない。半面、気の置けない友人や恋人など、時間を気にせず会話がしたい相手との通話にはもってこいだ。
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