一方でSystrom氏は、TwitterがInstagramに似た独自機能の開発を計画していることについては、ほとんど心配していないと語っている。11月にサンフランシスコで開催された「GigaOm Road Map」カンファレンスでの講演で、Systrom氏は「わたしは、いかなる形においても、それがInstagramの脅威になるとは思っていない。なぜなら、Instagramはコミュニティーであって、フィルターアプリではないからだ」と述べている。
もちろん、その見方はやや不誠実である。Twitter自体がかなりしっかりしたコミュニティーだからだ。Twitterは、Instagramほど写真を優先的な機能にしてはいないが、写真を撮って共有することが本当に好きなコミュニティーである。
しかし、Instagramの自社バージョンを開発するというTwitterの計画は、(今のところ)未確認のうわさにすぎないものの、Twitterが競合他社の長所とされるものを徐々に崩していこうと、次々と機能を発表していることは確かだ。11月にTwitterは、ウェブサイトとモバイルの両方で使える一連の新機能を発表した。最も重要な追加機能の1つは、検索結果に「トップ」の写真と動画が表示されるというものだ。たとえば、「sunrise(日の出)」で検索した場合、結果のツイートを表示するカラムの上部に、日の出に関する写真が複数表示されるほか、表示画面の横に動画のサムネイル行が表示される。
Ben Parr氏が米国時間12月5日午前に米CNETに寄稿したように、この縄張り争いの両陣営が最近取ったそれぞれの行動の背景には、金銭の問題がある。一方では、Twitterはその広告売り上げを増加させようと必死になっており、そのサービスを魅力的と感じるユーザーを増やすためにTwitterができることは、ブランドやほかの広告主の視点から見ても良いことだ。他方では、Instagramは最終的には7億1500万ドル相当のFacebook株と現金で買収されたが、それは単にZuckerberg氏が虚栄心を満たすために行った買収ではない。Instagramは広告も表示していなければ、明確な売上モデルもない。それはすぐにでも変える必要があるだろう。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」