楽天は12月6日、スマートフォンを使ったクレジットカード決済サービス「楽天スマートペイ」の提供を開始した。10月末より一部店舗等での試験運用と店舗向けの先行登録を受け付けていたが、サイトをオープンして正式にサービスを開始する。
米国やカナダでサービスを提供する「Square」や米国やカナダ、香港、オーストラリア、日本でサービスを展開する「PayPal Here」、日本のスタートアップが展開する「Coiney」などと同様に、専用のカードリーダーをスマートフォンやタブレットのイヤフォンジャックに差し込み、専用アプリを通じてクレジットカードでの決済が可能となる。
初期費用はカードリーダーを含めて2980円。最短3営業日で審査を実施。楽天銀行の口座であれば最短翌日で現金入金を実現する。決済手数料は決済金額の4.9%。これまでクレジットカード決済を導入できなかった中小の小売店や飲食店などをターゲットに見込む。
iOSおよびAndroidで利用が可能。スマートフォンのキャリアを問わないだけでなく、iPod touchやiPadなど、通信手段としてWi-Fiのみに対応する端末でも利用できるという。なお、カードリーダーは、楽天グループのアートディレクションを担当する佐藤可士和氏が監修しているという。
楽天では現在、楽天市場をはじめとした自社サービス群で作る“楽天経済圏”を構築。さらにはその外側となる他社サイトに対しても、楽天会員向けの決済サービスなどを提供する“楽天準経済圏”を作るべく、各種のサービスを提供している。楽天スマートペイは、その準経済圏の拡大施策の1つとも言える。
米国では、Squareが年間決済処理額が100億ドルに到達したと発表したという発表があったばかり。一方で日本では、スマートフォンを使ったクレジット決済の市場規模はまだまだ未知数というのが現状。楽天ではグループ会社である楽天銀行を通じての翌日入金を実現するなど、運用面の強さを武器にサービスを提供する。
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