カシオ計算機は11月26日、新規事業として2013年1月からデジタルサイネージ事業に参入すると発表した。同社のプロジェクタ製品を応用した長寿命とキャラクターや人物の形を採用することで、優れたアテンション効果を実現するとしている。
カシオ計算機代表取締役社長の樫尾和雄氏は「店頭の最も目立つ場所であるフロントにサイネージを置くことは、販売促進に大きな効果を発揮する。カシオサイネージは、加えてバックヤードのクラウドサービスを連携させることによって販売店独自のサービスができるという画期的なデジタルサイネージだ」と話した。
発表されたデジタルサイネージは、人物やキャラクターなどの形にスクリーンがかたどられたマネキンタイプもの。すでにいくつかのメーカーから同様のサイネージが販売されているが、カシオサイネージは、1枚の写真から人物やキャラクターを作成できることが特長。そのためオリジナルキャラクターなどのサイネージを簡単に作ることができる。
音声登録により任意の音声を合成できるほか、合成音声も用意。テキスト入力により用意された音声から喋らせることもでき、音声に合わせ口の動きなどの微調整が加えられる。
スクリーンの手前にはセンサを備え、手をかざすことで言語の切り替えにも対応する。言語は日本語、英語、韓国語、中国語、スペイン語に変更でき、外国人客の多い店舗でも効果的に使用できるとのことだ。
高さ195mm×幅470mm×奥行き535mmの本体には、レーザー&LEDのハイブリッド光源を搭載したDLPプロジェクタを内蔵。光源寿命は2万時間を実現する。スクリーンはアクリルと光学レンズを重ねたものを使用し、後ろ側から投影することで映像が映る仕組み。光学レンズを重ねることで鮮明な映像を再現できる。設置工事は不要で、コンパクトサイズにすることで最も目立つフロントに置けるようにしたとのことだ。
本体にはSDカードスロットを設け、SDカードにコンテンツを保存し投映する。NFCも標準装備する予定で、対応するスマートフォンなどをかざすと、店舗が発行するクーポンなどが取得できる。
カシオ計算機では、ファーストフードやコンビニエンスストアなどのチェーン店を中心に、デジタルサイネージをアピールしていく方針。写真から作成する場合、発注から納品までは約1カ月程度が必要になり、カシオサイネージ専用のキャラクターなども10種類程度用意しているという。
価格は100万円程度。2013年3月までに2000台、2014年度には2万台の販売を計画している。
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