Bloombergの報道によると、米連邦取引委員会(FTC)は、Googleの中核ビジネスである検索に対する独占禁止法違反の訴えを継続するための十分な消費者被害の証拠を集められていない可能性があるという。
Googleは、米国のFTCと欧州委員会(EC)から、独占禁止法関連の調査を受けている。どちらの調査も何カ月にもわたって行われており、Googleの検索ビジネスに大きなダメージをもたらす可能性がある。問題の中心は、Googleが自社のサービス(「YouTube」「Flight Search」「Google Images」「Google Shopping」「Google Maps」など)を他社のサービスより不当に優先して検索結果に表示しているか、という点だ。
Bloombergが3人の匿名の情報筋の話として報じたところでは、規制当局にはGoogleを独占禁止法違反で訴えるのに十分な証拠があるとの確信がなく、Googleの検索方式によって得られる消費者の利益が競合他社が被っている損害を上回っているかどうかを調査しているところだという。
FTCの広報担当者Peter Kaplan氏はBloombergの記事に対するコメントを拒否した。米CNETではGoogleにもコメントを求めているが、まだ得られていない。
法律専門家は、FTCとECがGoogleの問題について2012年末までに何らかの措置を取るとみているが、それが和解になるのか、FTCによる告訴やECによる異議告知書の送付といったより重大な措置になるのかははっきりしない。
検索結果の表示以外にも問題になっている件がある。例えば、Google以外のサイトに検索広告を掲載することが難しい点、さらには携帯電話メーカーに「Android」OSの利用を許諾する際の条件についても問題視されている可能性がある。しかし、検索の公平性の問題に比べれば、こうした問題はさほど重要ではない。
Googleに異を唱える側には、FairSearch.orgとICOMPという、2つの業界団体が含まれている。Microsoftは両団体に所属しているほか、比較ショッピングサイトのFoundemとNextagや、旅行サイトのKAYAKおよびExpedia、TripAdvisor、Hotwireなどがこれらの団体に関わっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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