調査会社のIDCによると、第3四半期は消費者が「iPad mini」の登場を見越して「製品購入を控えた」ため、Appleのタブレット市場におけるシェアが打撃を受けたという。その結果、「Android」タブレットのシェアが拡大した。
IDCが米国時間11月5日に発表した調査報告書によると、Appleの出荷台数は第2四半期に好調な業績を記録したが、第3四半期には消費者市場と商業(教育を含む)市場の両方で成長が鈍化したという。
IDCのアナリストであるTom Mainelli氏は声明で、「Apple製タブレットの購入に興味のある消費者のかなり多くは新しいiPad miniの発表を見越して、第3四半期には製品購入を控えたのではないか、とわれわれは考えている」と述べた。
Appleの2012年第2四半期におけるシェアは65.5%だったが、第3四半期にはそれが50.4%に縮小した。前年同期のAppleの市場シェアは59.7%だった。
上位5位に入ったほかのベンダー4社は、いずれも第3四半期にシェアを拡大させた。その中でリードしているのはサムスンだ。「GALAXY Tab」と「Note 10.1」が好調で、第3四半期には全世界で前期比115%増となる510万台のタブレットを出荷した。同社が120万台のタブレットを出荷した前年同期と比較すると、それは325%の増加である。
Amazonもシェア拡大が顕著だった。第3四半期後半にさまざまなタブレット新製品を発表したAmazonは同期、世界市場におけるシェアを第2四半期の4.8%から9.0%に拡大させた。
Appleのライバルたちは軒並みシェアを伸ばしたが、第4四半期にはAppleが盛り返す可能性もある。IDCは、「新しいiPad miniと第4世代のフルサイズ『iPad』の両方が発売されたので、Appleは非常に好調な四半期を迎えるだろうとわれわれは予測している」と述べた。
先頃発表されたばかりで、まだ市場シェアの統計には反映されていない「Windows 8」および「Windows RT」タブレットは、どうなのだろうか。IDCは、「タブレット市場では、価格設定が非常に重要だ。開始価格が500ドルでは、Microsoftと同社のパートナーは消費者市場でのシェア獲得に苦労するだろう」と述べている。
第3四半期の世界タブレット市場は前年同期比で49.5%、前期比で6.7%拡大した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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