Microsoftは何度かの延期を経て、遂に「Windows Phone 8」のソフトウェア開発キット(SDK)を一般公開した。それは、次世代スマートフォンプラットフォームであるWindows Phone 8を投入した翌日の出来事だった。
Microsoftは米国時間10月30日、「Visual Studio Express 2012」および「Blend 5」の無料バージョンとともにWindows Phone 8 SDKをMSDN登録者と一般ユーザーに向けてダウンロード公開した。
一般向けのWindows Phone 8 SDKはMicrosoftのウェブサイトからダウンロードできる。MSDNバージョンのWindows Phone 8 SDKはここで入手可能だ。
Microsoftは、レドモンドの同社本社で30日に開幕したBuild 2012開発者カンファレンスで、今回の発表を行った。初日の基調講演の主役を務めたのは、最高経営責任者(CEO)であるSteve Ballmer氏だ。Ballmer氏は講演の中で、実際に自分自身でデモを行い、壇上で自分の本物のアカウントにアクセスした。
Microsoftは、開発サイクルのこれほど遅い段階までSDKの一般公開を控えたことによって、同社の既存の携帯電話開発者の多くを苛立たせた。SDKの一般公開を控えてきたのは、早々に公開すると未発表の重要な携帯電話機能の多くに関して、Microsoftの手の内を明かすことになってしまうからだ、とMicrosoft関係者は述べていた。しかし、Microsoftは10月29日にサンフランシスコで開催されたWindows Phone 8リリースイベントで、公開延期の必要性があると思わせるような多くの予期せぬ重要機能(もしそれらが存在するとしても)を発表しなかった。
幸い、Windows Phone 8はWindows Phone 7.Xのアプリを実行することが可能だ。しかし、早くからWindows Phone 8 SDKにアクセスできた、選ばれた少数の開発者以外は、30日まで近距離無線通信(NFC)や「Wallet」、マルチコアといったWindows Phone 8の新機能を利用するアプリを開発することができなかった。
Build 2012開発者カンファレンスで、MicrosoftとNokiaは料金を支払った参加者に景品を贈呈すると発表した。レドモンドまで足を運んだ人々には100Gバイトの「SkyDrive」ストレージが無料で贈呈され、32Gバイトの「Surface RT」(「Touch Cover」付き)とNokiaの「Lumia 920」が与えられる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」