MOVIDA JAPANは10月30日、シードアクセラレーションプログラム「Seed Acceleration Program」第2期生のデモデイを開催した。
同プログラムは、“アジアにシリコンバレー並みのエコシステムを作る”というビジョンを掲げて2011年にスタートしたもの。現在はプログラムに参加する起業家をはじめとして、約80人の起業家コミュニティを形成。毎週開催する勉強会などで交流を行っているという。
今回発表をしたのは8チーム。それぞれのサービスとそのビジネスについて紹介していく。
スーパーのお買い得品情報を共有するサービス。店舗情報は地図アプリとも連携する。
タイムセール情報なども共有可能で、投稿された情報に対しては、Facebookの「いいね!」同様の「ありがとう」を送ることができる。
サービスは食品情報限定でスタートし、将来的にはカテゴリを拡大していく予定。エリアやカテゴリをセグメントした広告の配信や、地域ごとの情報の提供などでマネタイズを目指す。
Facebook上の友人にギフトカード(クーポン)を無料で贈ることができるサービス。 iOSアプリのほか、ウェブでもサービスを提供する。
成果報酬型の課金で収益化を目指す。ギフトカードが実際に利用された場合のみ企業が負担。企業はこれに加えて1人150円をippy側に支払う。今後はバースデー以外のシチュエーションでのサービス提供も検討する。FacebookやTwitter、Instagramに投稿される旅行の写真をとりまとめて、写真を元にした「旅行記」を作成するサービス。友人の写真にコメントをつけたり「行ってみたい」という思いをワンクリックで表明することもできる。
将来的には、旅行会社への送客や、行ってみたいボタンの情報を元にした広告出稿などを狙う。
スマートフォンアプリのユーザービリティテストサービス。クライアントから受けたテスト依頼を、同社が抱えるモニターがテストする。モニターにはそれぞれウェブカメラを配布することで、操作シーンや音声を録画。最後にアンケートを実施することで、動画とテキストでのテスト結果を提供する。
モニター1人あたり3000円、10モニターからサービスを提供する。納期は実績で最短3時間。すでにリクルートやオークファンなどでの利用実績がある。今後はウェブ制作会社などとの連携を進め、1年後2万1000モニターを目指す。
YouTubeにアップされている楽曲のプレイリストをロボット型のアバターとして表示する音楽再生サービス。ロボットが友人の部屋に遊びに行ったりすることで、リストを友人に提供したりできる。
ロボットはガジェットとしても提供。iPhoneを通じてリアルでのリスト交換にも対応する予定だ。将来的にはロボットのデジタルアイテムや著名人のプレイリスト、ガジェットなどの販売での収益化を目指す。
友達や好みの合うユーザーたちと、映画レビューを共有するサービス。タイムライン形式でレビューや感想を投稿できる。感想などがなくとも、「観た」「観たい」といった形で映画タイトルを投稿することもできる。また投稿された内容に対しては、「いいね!」やコメントを投稿することができる。
一辺3センチ程度のブロック型デバイスを使って、スマートフォンやタブレット端末間で画像や動画などのファイル交換をする。
スマートフォンなどにデバイスを置くだけでデータを交換するとのことだが、データ自体はクラウドを介して転送するという。ただし特許出願前ということもあり、その仕組みは明らかにされなかった。2013年4月の大量販売を目指し、現在はプロトタイプの開発を進めるとしている。
オンライン学習のプラットフォーム。セミナー講師などがアップロードするレクチャー(学習課題)をこなしていくことで、「学習地図」を作っていく。
マネタイズはセミナーの案内やアフィリエイト、広告といったメディア事業、ASP販売などを予定する。5月末よりベータ版サービスを公開。11月にもiOS、2013年にはAndroid向けにもサービスを提供する予定。
すべてのプレゼンテーションの終了後、MOVIDA JAPAN代表取締役CEOの孫泰蔵氏は、「プレゼンを行ったのはみんな20代半ばのエンジニア起業家。(シードアクセラレーションプログラムの)面接に来たときはプレゼンもぼろぼろだったが、3カ月から半年で進化してきた。若い人は吸収力があり、急成長するポテンシャルがある。今日現在の完成度ではなく、成長の可能性で見ていただきたい」と来場者に語った。
また、第2期メンバーの一部は今回プレゼンテーションを行わなかった。同チームに関しては、2013年3月開催予定の次回のデモデイでその姿を披露する予定だという。
MOVIDA JAPANでは、11月1日から第3期のSeed Acceleration Programの募集を開始する。詳細に関しては、ウェブサイトに掲載している。「女性起業家にも参加して欲しい。また、Beatroboなどもそうだが、ソフトウェアとハードウェアの境界を越えるスタートアップも増えていくのではないか」(孫氏)。「(デモデイを)先送りしたチームの中にもハードウェアを手がけるチームがいる。選抜する中にはそういう要素も増えている」(MOVIDA JAPANチーフアクセラレーターの伊藤健吾氏)。
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