MetaMoJiは、手書きノートアプリ「Note Anytime(ノート・エニイタイム)」のWindows 8対応版を10月26日に発売する。
Note Anytimeは、タブレット、モバイルPC、スマートフォンといったモバイル端末で、手書き文字や図形を自由自在に書ける機能を搭載したソフトウェア。
Metamojiが「手書きの楽しさを感じてほしい」として開発した手書きデジタルノートアプリケーション「7notes」や、手書き日本語入力システム「mazec」といったこれまでの手書き関連製品の開発ノウハウを活用。今回の新製品を「より自由度を高め、紙と鉛筆を進化させた新世代のデジタルノートアプリケーション」と、MetaMoJiの浮川和宣社長は位置づける。
Note AnytimeはすでにiPad版が9月26日に発売されており、App Storeでは無料版の仕事効率化の領域で首位を維持しつづけている。
今回発売するWindows 8対応版は、基本的な機能はiPad版と同じであり、Windows Storeを通じて購入することができる。Windows RT版も近日中に発売する予定だ。
また、同社ではソニーの「VAIO Duo 11」に最適化した「Note Anytime for VAIO」を開発。同製品にプレインストールして提供する。
Note Anytimeの最大の特徴は、手書き文字入力にしても、図形を描くにしても、とにかく書けばいいという自由度の高さだ。
画面をフルスクリーンモードにした際には、画面一杯が入力可能な画面となり、丸い専用のボタンを一つだけ表示。そのボタンを押すと様々な編集操作を行うコマンドメニューが表示される。
「直観的な操作で利用できるため、短い習得時間でNote Anytimeを利用できる」(浮川初子専務取締役)という点も特徴だ。
入力した文字や図形は自由に拡大縮小が可能で、表示を拡大した状態で書き込み、それを通常サイズに戻せば、驚くほど小さな文字を描くことも可能だ。
ピンチインとピンチアウトの操作による拡大縮小には約700倍の幅があり、最大縦4.0m、横5.3m、約12畳の広さに相当する編集領域での利用が可能だという。
Note Anytimeでは、カリグラフィーペン機能を提供しているのがもうひとつの特徴だ。
カリグラフィーとは、アルファベット文字などをきれいに書く技術で、欧米に残る古書などにも数多く用いられている。この技術を習得するには、日本の書道と同じように、長年の練習や、複数のペンを用いたり筆の角度を変えたりといった工夫も必要だが、Note Anytimeでは2種類のカリグラフィーペンを標準で提供。これによって、書いた文字を簡単にカリグラフィーとして表示できる。
さらにペン先の角度や太さを自在に調節できるカスタマイズ・カリグラフィーペンを有償で用意。自分の好みやシーンにあわせてカリグラフィーを変化させることができる。
「手書きに自信がないという人でも、カリグラフィーペンを使用することで美しい文字で書くことができる。ほかにもカリグラフィー機能を提供しているソフトウェアがあるが、その多くがタイトル文字だけを対象としたものだったり、有料であったりする。Note Anytimeでは、文章全体をカリグラフィー文字で作成、編集することが可能であり、しかも標準機能が無償で提供される点が異なっている。また、カリグラフィー文字はベクターグラフィックで描かれているため、拡大縮小してもリアルタイムで変化し、美しさを保つことができる。この点も他の製品との違いになる」(浮川社長)という。
そのほか、ワープロのようなテキスト編集を可能とする「テキストボックス」、PC内のアルバムやその場で撮影した写真の取り込み機能、自分の手書き文書を登録できる「アイテム・ライブラリ」機能なども用意している。また、MetaMoJiが運営するオンラインストレージ「デジタル・キャビネット」を2GBまで無料で使用でき、データの保管にも対応した。
Note Anytimeの基本機能は無償で提供するが、英語、中国語を含む13カ国語に対応した手書き変換や、カスタマイズ可能なカリグラフィーペン、デザインされた表紙や用紙テンプレートなどは有償で提供する。
なお、13カ国語すべての手書き変換をはじめとする有償アドオンをセットにした「Note Anytime Premium」を3800円で用意。発売キャンペーン価格として1950円で販売する。
浮川社長は「iPadの登場に続き、Android端末が広がりをみせ、さらにここにきて新たにWindows 8が登場することになる。様々な形状のモバイル端末が登場しているが、それらは手書きに適した新世代の端末だということもできる。キーボードを持たない端末において、どこまで自由に手書き入力ができるかということへの挑戦でもあり、この製品によってデバイス入力の敷居を大きく引き下げることができる。頭のなかに思いついたことをまずは入力しておけば、あとでテキストにしたり、カリグラフィーによって清書したり、サイズを自由に変更できる。モバイル端末の利用をさらに広げることができる」と、今回の製品に対する意気込みを語っている。
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