米携帯電話会社Sprint Nextelの買収を10月15日に正式発表したソフトバンクの株価が10月16日、大幅に上昇した。
2兆円規模とも言われた新たな債務負担により財務体質の悪化が懸念されたものの、前日の記者発表会でソフトバンクの孫正義社長が、既存の株式の希薄化を伴うようなエクイティファイナンスではなく、手元資金と借り入れによる現金を用いた買収であると説明。Sprintの経営が上向いていること、全体として資金繰りのめどが立っていることが分かったことにより、買い安心感につながったと見られる。
10月16日の午前の取引を終えた時点で、ソフトバンク株は前日比10.8%上昇の2512円。同社が買収すると発表したイー・アクセス株も、11.8%高い4万900円となった。NTTドコモは1.6%高い12万4300円(12時59分)、KDDIは2.3%高い5900円だった。
【15時追記】 ソフトバンクの終値は前日比9.6%高の2485円、イー・アクセスは同10.7%高の4万500円だった。NTTドコモは1.9%高い12万4700円、KDDIは2.6%高い5920円で取引を終えている。
一方、米Sprint Nextelの10月15日の株価の終値は0.7%安の5.69ドル。AT&Tは1.2%安の35.21ドル、Verizonは0.3%安の44.5ドルだった。
孫社長は前日の記者会見で「Sprint買収の報道が出てから、ソフトバンクの時価総額は1兆円減った。だが、自信があるので、少しわれわれに付き合ってほしい」と話していた。
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