ジンガ、元幹部を「データの大々的な窃盗」で訴える

Dara Kerr (Special to CNET News) 翻訳校正: 編集部2012年10月16日 12時59分

 Zyngaで「CityVille」担当ゼネラルマネージャーを務めていたAlan Patmore氏は2012年8月に辞職し、Zyngaと同じくサンフランシスコに拠点を置く、はるかに規模の小さいソーシャルゲーム企業KIXEYEの製品担当バイスプレジデントの職に就いた。一方、Zyngaはここに至って、Patmore氏が業務上の重要な秘密事項を同社から盗んだうえで辞職したと主張している。

 米国時間10月12日に、カリフォルニア州サンフランシスコ郡の上級裁判所に提出された訴状によると、ZyngaはPatmore氏がデータファイルや財務情報、まだリリースされていないゲームの設計資料などを盗んだと主張している。

 同社は訴状のなかで「Zyngaは、辞職して他社に就職するという従業員の権利を尊重する。しかし、重要な機密情報や、商業的価値があるデータを大々的に盗むという行為を容認することはできない。盗まれたデータを取り返し、他で使用されないようにするためには、この訴訟を起こす以外に手段がない」と述べている。

 Zyngaは大手のソーシャルゲーム企業であり、「FarmVille」や「Words with Friends」「Mafia Wars」といった製品を開発している。


CityVille

 Zyngaによると、Patmore氏はCityVilleのゼネラルマネージャーとして「Zyngaにおける業務上の重要な秘密事項にアクセスできる広範な権限」を有していたという。同社はPatmore氏が、辞職前日に「Zyngaのデータを盗むため、一連の意図的な行動をとった」と主張するとともに、「法廷で証拠として用いることのできる、不正行為の痕跡」を残したと述べている。

 Zyngaの主張によると、Patmore氏は760個以上のファイルをかき集め、自らが使用していたコンピュータのデスクトップ上に作成した「Zynga」という名前のフォルダ内に格納したという。そのうえで同氏は、このフォルダとその内容を自らのDropboxアカウントに同期させたとされている。同フォルダ内には、Zyngaの資金計画や、従業員情報に関するスプレッドシート、まだリリースされていないゲームに関する10種類以上にもおよぶ設計資料、社外秘の売上情報、未発表のゲームのリリース日、プロプライエタリな情報といったものを含む「最も価値の高い機密情報」が格納されていたとZyngaは主張している。

 こういった情報が競合他社の手に渡れば、彼らはZyngaの市場戦略をより詳しく把握し、「ゲームの中核構造や収益を上げるための技術に対する本質的な理解を深め、そのノウハウを獲得するとともに、業務を強化し、Zyngaとの競争をより効率的に進めるために、最終的に市場での地位をより優位なものにする」可能性があるとZyngaは主張している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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