PC市場が不調とみられる中、IHS iSuppliがその確たる証拠を示した。
技術調査会社のIHS iSuppliは米国時間10月10日、2012年の全世界におけるコンピュータの出荷台数が2001年以来初めて下落に転じることを明らかにした。2012年の出荷総数は3億4870万台で、前年比1.2%の減少となる。
IHSによると、2012年は有望視されながら幕開けしたという。ラスベガスで開催されたConsumer Electronics Show(CES)でIntelとPCメーカーが軽量薄型のウルトラブックをさかんに披露していた。しかし、四半期の売り上げが期待外れと判明し、通常ならば新学期シーズンに盛り上がる販売も「不調」とみられている。
IHSでコンピュータシステムのSenior Principal Analystを務めるCraig Stice氏は、「2012年の前半は、2012年がPC市場のリバウンドの年になるという大きな期待が寄せられていた」と述べた。「楽観論が消えて疑問に転じ、今や業界は待望のリバウンドが起きるよう2013年に目を転じている」(同氏)
最近のPC市場は成長が鈍化している。グローバル経済の先行きを懸念する消費者が、モバイルデバイスに関心を持ち、コンピュータを買い控えているからだ。ウルトラブックへの移行を推進しているIntelは9月、第3四半期の売上予想を約10億ドル引き下げた。Intelは当時、「困難なマクロ経済環境により需要が予想よりも弱い」と見ていると述べた。
Intelと同社のPCパートナーは、ウルトラブックや最新のWindows OSの登場によってPCの販売が再び活性化することに期待している。
しかしIHSは、PC市場には次のような重大な疑問が残っていると指摘している。
IHSは、今のところ、2013年に強力なリバウンドが起こる可能性を示す兆候がいくつかあると述べている。
「IHSは予測を下方修正したが、新しいウルトラブックやほかの超薄型ノートPCはPC業界の見晴らしを良くする可能性をもった、成長可能な製品分野である。ここにWindows 8が登場すれば、消費者を惹きつける魅力的な製品になるだろう」と同社は述べる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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