ソーシャル時代のマーケティング事業にかけるNTT Comグループ新会社

別井貴志 (編集部)2012年10月03日 17時14分
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  • 統合した事業のイメージ

NTT Comの100%子会社でデータベースマーケティング事業を担うNTTナビスペースが、2012年10月1日にNTT Comのオンラインマーケティングソリューション事業およびNTTレゾナントのオンラインリサーチ事業(gooリサーチ)を承継し、2013年1月1日にデジタルフォレストの全事業(ウェブアクセス解析事業など)を承継。
また、NTTナビスペースは、2012年10月1日に、商号を「NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社」に変更した。

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)グループは、10月1日に新会社「NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション」(NTT Comオンライン)を設立した。企業マーケティング活動を支援する会社として、NTT Com、NTTナビスペース、NTTレゾナント、デジタルフォレストの関連事業を統合するかたちで、新たにスタートを切った。

 新会社の目的や戦略などを代表取締役社長に就任した塚本良江氏に聞いた。塚本氏は、以前マイクロソフトのMSN事業部長を務めていた経験も持つ。

--マーケティングに関わるNTT Comグループ内の事業を集めて統合したかたちですが、新会社設立の目的は?

 NTT Comのグループとして、基幹になっているネットワーク関連収入以外の新規収入を大幅に増やしていくという明確な方針があります。しかもグループ事業を「ポートフォリオ展開していく」と、NTT Comのトップは発言しています。その方針に従って、新規収入を担っていくのが新会社というわけです。

 また、グループ企業でいろいろなインターネットやオンライン関連事業をやってきた中で、ばらばらにやってきた感がありました。これをこのまま個別に提供していては付加価値が生まれないと考え、トータルでワンストップで提供することにより、いまの時代に必要なものをきちんと提供していきたいということも、今回の再編、統合の背景にあります。

 インターネットにはこれまでも何回か大きな波があったと思いますが、今回の波では「スマートフォン」と「ソーシャル」が相当大きいと考えています。スマホの時代、ソーシャルの時代に合った展開をしていくわけです。

--統合した事業でいうと、大きく「グローバル・マルチチャネル顧客接点の構築」(サイトの構築やEC、O2Oなどのソリューション)、「ソーシャルCRM」(ソーシャルコミュニケーション支援など)、「ビッグデータ解析」(オンラインリサーチやアクセス解析、ソーシャル解析など)の3つを柱としています。新会社ではどのような顧客をターゲットにしていますか。

NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションの代表取締役社長に就任した塚本良江氏 NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションの代表取締役社長に就任した塚本良江氏

 顧客企業は、以前のように「ウェブサイトだけやっています」「ECの展開のみです」というわけではなく、かなりマルチチャネル化しています。このように顧客が変わっていく中で、NTT Comグループとしてもモバイルやスマホは本体でやっています、データベースやメールマーケティングはNTTナビスペースがやっています、というように個別のパーツを持っている感じではすまなくなりました。

 ソーシャルの時代、対話の時代、エンゲージメントの時代などといわれる中、顧客企業が「ユーザーとの接点を持ちたい」と言ったとき、構築した接点から日々のコミュニケーションや対話していくことを広げていき、それを続けるほどに得られる大量のユーザーデータをビッグデータとして解析し、次の施策に活かしていくといった支援をワンストップで可能になります。そして、もう少し深く掘り下げて分析したい場合はオンラインリサーチをかけることもできます。事業の3つの柱がくるくる回るようなかたちでトータルに支援していきます。

--「ソリューション」と冠した社名にしていますが、システム統合や個別のブランド名は統一しますか。買収したVisionalistなども含まれていますが。

 それは徐々に進めていきます。第一弾はオンラインリサーチ。gooリサーチとNTTナビスペースのリサーチ事業をシステム的にも統合していきます。BuzzFinderが手がけるバズやVisionalistが手がけるアクセス解析、オンラインリサーチもダッシュボードのような形で統一して見たり、使えたりできるように整えていくつもりです。

 また、ブランド名やソリューション名に関しては、時間をかけながら1つのラインナップに見えるように変えていく方針ですが、当面はこのままです。

--社長としての抱負は?

 NTTという会社自体ずっとコミュニケーション、つまり人と人をつなぐという仕事をしてきましたが、テクノロジーの変革に伴ってそのコミュニケーションの形態も変わってきました。ダイレクトコミュニケーションやマスコミュニケーションなどがあって、そして新しい時代でソーシャルコミュニケーションというのが生まれて。これは双方向だし、双方向を乗り越えて関心や感想を共有するとか、もっというと共創とか、そういうレベルのコミュニケーションが生まれています。

 それはすばらしいことだし、豊かだし、力があるし、一個人としてももっと普及していくべきだと思ってます。そして、企業としてもうまく活用して、特にマーケティングの分野ではユーザーとつながってほしいし、企業の事業成果にもつなげてほしいと思っています。そういう新しい時代の新しい顧客コミュニケーションのあり方を通じて、会社を大きくしていくとともに、社会に貢献できたらうれしいです。まさに、このタイミングでNTTがずっと培ってきたコミュニケーションが大きく変わろうとしているのです。

--そうした中で、NTT Comオンラインの強みは何ですか。

 最大の競争力は、ボイスオブカスタマー、特にソーシャルネットワークを流れる情報のビッグデータ解析にあると思います。もちろん、さらに強化していきますが。具体的にはBuzzFinderになりますが、Twitterは全量、ブログでも日本語のブログはほぼ全量分析していて、これをリアルタイム分析に近づけようとしています。Twitterだと1日でおよそ6億ツイートなど、とにかく膨大。強化していくことで、いままで見えなかった顧客の声などを企業が的確に見えるようになります。その分析に基づいて、情報を発信したり、対話したりすれば、コミュニケーションにおいて格段のアドバンテージになるでしょう。
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