「iPhone 5」は、ディスプレイの交換のしやすさ、少し前のモデルに似たユニボディ構造の背面デザインなど、多くの点で「iPhone 4S」とは異なるとiFixitが報じている。
ガジェットの修理と分解で有名なiFixitは、オーストラリアのメルボルンで入手したiPhone 5を分解した。当地ではすでにiPhone 5が発売されている。
iFixitの説明によれば、主な違いは次の通りだ。
- iPhone 4Sより修理が簡単:iPhone 5は「しばらく見てきた中で最も修理しやすいiPhone」かもしれない、とiFixitは伝えている。
- 4インチディスプレイ:iPhone 5は前面から分解できるため、「傷ついたディスプレイの交換がこれまでになく簡単に行える(中略)これに比べ、iPhone 4Sは38の手順を踏まなければディスプレイ部分を取り外せなかった」という。
- ユニボディ構造の背面:ユニボディ構造の背面は以前の「iPhone 3GS」のようだ。「このケースは、エッジの角張ったiPhone 4のデザインを継承しながらもiPhone 3GSを思い起こさせる。ディスプレイ部分に簡単にアクセスできるところはiPhone 3GSの再現だ」とiFixitは述べている。
- 再設計されたホームボタン:新しくなったホームボタンには金属製の補強部品が組み込まれている。そのためスイッチ強度が増し、使用頻度の高いこのボタンが劣化する可能性が少なくなった。
- 容量が増えたバッテリ:iPhone 5のバッテリは、iPhone 4Sと比べて電圧が高くなり、容量もやや増えた。比較すると、iPhone 5のバッテリは3.8Vで5.45Wh、iPhone 4Sは3.7Vで5.3Wh、サムスンの「GALAXY S III」は3.8Vで7.98Whだ。
- 4G LTE対応:4G LTE通信を処理するのはQualcommの「MDM9615M」モデム。
- フラッシュメモリストレージ:SK Hynixが16GバイトのNANDフラッシュストレージを供給している。この事実は、Appleに対する部品供給業者としてのサムスンの地位が弱まっていることを示す新たな兆候かもしれない。そうだとすれば、これまでのうわさが裏付けられたことになる。
- DRAM:1Gバイトのエルピーダメモリ製LP DDR2 SDRAMシステムメモリを搭載している。
- センサ:STMicroelectronics製の低消費電力型3軸ジャイロスコープ「L3G4200D」(AGD5/2235/G8SBI)を搭載している。これは、iPhone 4Sおよび「iPad 2」と同じだ。
- Apple独自の「A6」プロセッサ:当然ながら、最も重要なコンポーネントはAppleのA6プロセッサだ。これはAppleの独自設計で、事前のベンチマークでは同社の「A5」プロセッサと比べておよそ2倍のパフォーマンスを示した。
iPhone 5のメインロジックボード
提供:iFixit
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。