「Facebook Offers」が販売業者に対してもはや無料ではなくなった。収益増加に向けた新しい手段を模索するFacebookは、同社サイトでプロモーション情報を提供する企業に対する課金を開始した。
ソーシャルネットワーク大手のFacebookは2012年に入り、企業がユーザーのニュースフィードに直接プロモーションを送信することのできる無料サービスとしてFacebook Offersを提供開始した。企業のFacebookファンは、割引クーポンを入手することができる。
このサービスにおいて、ユーザーはこれまでどおり無料でクーポンを入手できるが、販売業者は自社のクーポンに付随する関連広告に少なくとも5ドルを支払わなくてはならなくなった。Facebookが米国時間9月20日に発表した。課金される金額は、企業の予算と、提供サービスの宣伝にどれだけの費用を投入したいかによって異なるとFacebookの広報担当者は述べた。
Facebookは声明で、「新機能によってユーザーは、自分の地域にあるものなど、自分に最も関連性の高いOffersを見つけることができるようなる。また、企業は、自社のOffersの成果をより適切に測定できるようになる」と述べた。Reutersが、Offersに対するこの変更点について早期に報じている。
2012年5月に新規株式公開(IPO)したFacebookには、その前にも後にも、成長して収益を上げる能力があるかどうかを疑問視する声が挙っている。最大の懸念は、Facebookのモバイル戦略に対する不信感と、広告事業が減速していることに対する不安にある。
20日の動きによって、GrouponやLivingSocialといった他の共同購入クーポンサイトとの競争が激化する。これらの企業は登録ユーザー(Facebookの場合はファン)に対して、新しいお買い得情報を毎日提供する。通常は割引クーポンである。この取引によって、販売業者は新規顧客を呼び込むことができ、サイト提供元は通常、その収益を一部徴収する。しかし、この分野における競争は高まっており、Grouponやその競合企業は厳しい状況に追い込まれている。
Facebookによると、Offersのほかの変更点には、お買い得情報にバーコードやユニークコードを追加できる機能が含まれ、企業はそれを利用して、より効果的に結果を追跡したり、Eコマースサイトのお買い得情報を提供したりできるという。さらにOffersは、400人以上のファンを持つ、世界中のすべての商用ページで利用できるようになった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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