Twitter Japanとグーグルが幹事を務める、東日本大震災ビッグデータワークショップ運営委員会は9月12日、震災の発生直後から、テレビや新聞、ネットを通じて、どのように情報が発信され流通したのかを、当時のデータを用いて検証する「東日本大震災 ビッグデータ ワークショップ」を開催すると発表した。
ワークショップには幹事に加えて、朝日新聞社、JCC、ゼンリンデータコム、日本放送協会、本田技研工業、レスキューナウの6社が、データ提供パートナーとして参加する。各社のデータには、震災発生当日から1週間分の全日本語ツイートデータ、検索トレンド、新聞記事、NHKの放送文字データ、東京キー6局の災害に関する全テレビ情報要約文、被災地域の混雑統計データ、東日本地域の通行実績情報などが含まれるという。
Twitter Japan ビジネスディベロップメントディレクターの牧野友衛氏は、同日の記者発表会で、「震災直後から検証や災害対策というのは各社が取り組んできたと思うが、企業を超えた横断的な連携ができていなかったという疑問があった」と、ワークショップを開催するにいたった背景を説明。
ワークショップを通じて、「各社の通常では提供していただいていないデータを包括的に分析することで、思いもよらぬ研究結果やサービスが生まれることを期待している。次に災害が起こったとしても、適切な情報が必要な人にちゃんと届くような仕組みや製品を開発し、震災直後から使えるような形にすることが本プロジェクトの最終目標」と語った。
これらのデータを活用した、分析・サービス開発を希望する研究機関、企業、団体、開発者などは、公式サイトからワークショップに参加できる。今後は、9月~10月下旬に、運営委員会やデータ提供パートナーによるミーティングを開き、10月28日に、それぞれのパートナーの研究・開発の成果や途中経過を報告してもらうという。
グーグル シニアエンジニアリングマネージャの賀沢秀人氏は、「できるだけ多くの方に参加していただきたいと思っている。いわゆる研究者だけでなく、ソフトウェア技術者や社会分析に長けている方など、実際に提供していただくデータを前にして、次の災害が起きた時に、どういったことをすべきかを考えることに興味のある方すべてに参加していただきたい」と強調した。
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