ペイパルのプレジデント、アカウントをめぐるトラブルの解決に向けて自ら行動

Steven Musil (CNET News) 翻訳校正: 編集部2012年09月10日 13時40分

 2012年初頭の報道で、PayPalが偽物のバイオリンを買わされたと主張する購入者に対して、そのバイオリンを破壊するよう指示したことが伝えられた。また、恵まれない子どもたちにおもちゃを寄付するためのアカウントを同社が凍結したという報道もあった。こういった問題の後、同社はその企業イメージをより人間味あふれるものにするべく努力しているようである。

 PayPalの新プレジデントであるDavid Marcus氏は、PayPalアカウントの6万4000ドルを凍結されていらだちを感じていた顧客に対して自ら誠意を表した。ことの発端は、「Build」カンファレンスの主催者であるAndy McMillan氏が、同氏のアカウントに課されていた最低残高の条件を撤廃してもらおうとした5月に遡る。その詳細は同氏のブログで説明されている。

 アカウントに必要最低残高が設定されている理由は、販売者と購入者との間で紛争が起こった際の代金返済にあてるためとされているものの、McMillan氏によると、Buildカンファレンスのチケット販売による収入と当該アカウントの関連はずっと前に解除しており、過去4年間にわたって同カンファレンスを開催してきたなかで代金返却の申し立てを受けたことは1度もないという。

 McMillan氏はこのアカウントの資金を引き出そうとする一方で、新たなアカウントを作成していたのだが、その新アカウントも凍結されてしまった。同氏は問題を解決するために何カ月もの間、電子メールや電話でExecutive Escalations部門とやり取りを行ったものの何の進展もなかったため、Twitterで訴えることにしたと述べている。その投稿は、PayPalのTwitterアカウントである@askpaypalには気付いてもらえたものの、米国時間9月7日にはさらに悪いニュースがもたらされる結果になったという。同氏はPayPalから電話で「McMillanさん、申し訳ないが、われわれがあなたの資金の凍結を解除することはない。この件は終わったものと考えていただきたい」という旨を申し渡されたと述べている。

 しかし8日にMarcus氏から電子メールが届き、口座の凍結は解除され、資金も引き出せるようになるという知らせを受けるとともに、PayPalの顧客サービスを根本的に変革しようとしていると告げられたという。

 Marcus氏は電子メールのなかで「あなたの件を題材として、アカウント凍結までの手順や、顧客とのコミュニケーション方法の根本的な改革に取り組むつもりだ」と述べるとともに、「(5カ月前にプレジデントの座に就いて以来)PayPalでさまざまな変革に取り組んでいるところであり、やがてはあなたの信頼を取り戻せるようになることを願っている」と述べている。

 McMillan氏によると、同メールを受け取った後でMarcus氏と電話で話し、この件についてMarcus氏から謝罪を受けたという。


Marcus氏からMcMillan氏への電子メール
提供:Screenshot by Steven Musil/CNET

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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