「思想はGrow!と同じ」--定期購入ECプラットフォーム「BoxToYou」が正式公開

岩本有平 (編集部)2012年08月30日 15時00分

 Grow!は8月30日、サブスクリプション(定期購入)型ECサイト構築プラットフォーム「BoxToYou」を正式オープンした。

 BoxToYouは個人や法人が定期購入型のECサイトを構築できるサービス。7月にアルファ版としてサービスを開始。一部のユーザーに限定してサービスを提供していた。正式公開時点で7つのECサイトが並ぶ。

 ECサイトの作成にはFacebookアカウントが必要となる。その後、最大3種類の商品を登録し、価格や12カ月間の商品配送回数や在庫数などを設定する。商品価格は1000円から1000万円まで設定可能。商品に関しては当面申請制とし、Grow!側で関税や免許などが必要な商品かをチェックしたのちに公開する。

 サイト作成にかかる初期費用や月額費用は無料。販売金額の10%を利用料としてGrow!に支払う形。同社は米国に法人を持っているため、決済サービスには、米Stripeのものを採用している。

 また、通常は特定商取引に関する法律(特定商取引法)上の運営者をGrow!としてサービスを提供するが、本格的なECを行う事業者に対しては、その事業者自体を運営者として表示できるようにも対応するという。


Grow!CEOの一ツ木崇之氏

 商品の購入にもFacebookアカウントを必須としている。これによって個人を特定してトラブルを防ぐほか、ECサイト側が専用のグループを作成するなどして、購入者とコミュニケーションしやすくしているという。「定期購入で求められるのは商品が嗜好品や消耗品であること、そして店舗側のキュレーション力やコミュニケーション」(Grow!CEOの一ツ木崇之氏)とのことで、コミュニケーションに関してはFacebookを通じて行うことを推奨している。今後はリアルイベントなどを通じて店舗側のノウハウを共有していく。

 最近はクリエーター支援プラットフォーム「Grow!」もリニューアルしたばかりの同社。一ツ木氏は、「もともとGrow!もBoxToYouも思想は同じ。ソーシャル時代に自己表現する人をどう支援するかというところ。ただし、Grow!は電子コンテンツを提供し、コミュニケーションを行うためのプラットフォームである一方、BoxToYouはモノに特化したプラットフォームと考えている」と説明する。

 今後はプラットフォーム上でのECサイト拡大を進めるほか、システムのOEM提供なども行う。件数等は非公開だが、すでにOEM提供が決まっている企業もあるという。


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