Appleがテレビ事業に革命を起こすのを待っている人は、しばらく時間を持て余すことになるかもしれない。
Appleの幹部で、同社のインターネットソフトウェアおよびサービス事業を率いるEddy Cue氏は、Pacific Crest SecuritiesのアナリストAndy Hargreaves氏との会話の中で、テレビ事業について慎重な姿勢を示した。このHargreaves氏によるメモを、Fortuneが米国時間8月24日に掲載している。
Cue氏はPacific Crest Securitiesに対し、優れたユーザー体験を生み出して既存の問題を解決できるのでなければ、Appleは新事業に参入しないと語った。Appleが魅力的なユーザーインターフェースを開発することは可能かもしれないが、ケーブル事業者や通信事業者が管理する有料テレビ放送によって生じる問題について、同社が対処できるとは限らない。
ケーブル事業者や通信事業者はテレビ番組や映画といったエンターテインメント放送のパイプとしての役割を担い、収益性の高いモデルで映画会社やテレビネットワークと協業しており、これら関係者の誰も実際のところ再編を望んではいない。外部から中の様子をうかがっているAppleが急激な変化を提案すれば、大きな抵抗に直面することになるだろう。特に、独自のメディアを顧客に直接届ける取り組みにおいてAppleが映画会社やテレビ局と契約するのは難しいかもしれない。
Appleは独自のケーブルテレビ用セットトップボックスで特許を取得しており、また複数のケーブル事業者と交渉中とも報じられている。
Appleは米CNETに対しコメントを拒否した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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