Googleは、約束を果たしていなかったのだろうか。
Googleは、英国などにおいて、同社の「Street View」撮影車両が2010年に収集したユーザーの個人データをすべて削除することになっていた。しかし、どういうわけか、その作業は行われていなかった。
Googleは現地時間7月27日、英国の情報コミッショナー事務局(ICO)に対し、この情報を明らかにした。2010年11月に署名された合意により、Googleは2010年12月までに問題のデータを削除するはずだった。
Googleのグローバルプライバシーカウンセルを務めるPeter Fleischer氏は、ICOが公開した書簡の中で「Googleは最近になって、当社のStreet View撮影車両が英国で収集した(中略)データのごく一部を所有したままであると確認した」と記し、「Googleはこのミスを謝罪する」と述べた。
この謝罪は、一方の当事者である業を煮やした一部の規制当局者らを落ち着かせるには不十分かもしれない。
ICOは声明で「この情報の一部がいまだに存在するという事実から、2010年11月にGoogleが署名したICOに対する合意は破られているようだ。ICOとしては、この情報はそもそも収集されるべきものではなく、Googleが約束通りこの情報を確実に削除できなかったことは、懸念すべき材料であることははっきりしている」と述べた。
今回の約束違反は、アイルランドのデータ保護担当官であるGary Davis氏からも手厳しい指摘を受けることになった。Davis氏は、Googleが欧州各国の政府とともに調印した合意内容に違反していることを「明らかに容認できない」とし、8月1日を期限にGoogleからの回答を求めている。
GoogleはFleischer氏の声明以外のコメントを控えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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