UPDATE Facebookが第2四半期(6月30日締め)決算を発表した。ウォール街の予測通りの内容だったが、課題も残る。
5月下旬の新規株式公開(IPO)後初めてとなる今回の四半期決算発表で、Facebookは1億5700万ドル(1株あたり8セント)の純損失を計上した。同社は前年同期には2億4000万ドル(1株あたり11セント)の純利益を上げていた。売上高は前年同期比32%増の12億ドルだった。
調整後1株あたり利益は12セントだった。その値はウォール街の予測どおりだったが、同社株価は時間外取引の早い段階で急落し、米国太平洋時間午後2時15分時点で10%近く下落した。
Facebookのユーザー数とユーザー1人あたりの売り上げの平均(Average Revenue Per User:ARPU)は引き続き増加している。しかし、ユーザー数が増加しているのは主に米国外であるのに対し、米国外のARPUは北米と比較してかなり低い。
Facebookの最高財務責任者(CFO)を務めるDavid Ebersman氏は、モバイル端末からFacebookにアクセスするユーザーが増加したため広告のインプレッション数が減少していることを明らかにした。同氏によると、決済サービスの売上高は横ばいで、ソーシャルゲームの利用者がモバイルへと移行していることがその主な要因であるという。モバイルでは、仮想アイテムへの課金で決済サービスができないためである。
「利幅を何とか上げることよりも、優先すべきは投資である」とEbersman氏は述べた。Facebookの資料によると、同社は102億ドル相当の現金と有価証券を保有している。
Facebookの創業者で最高経営責任者(CEO)を務めるMark Zuckerberg氏は決算発表の電話会議で、モバイルがFacebookの今後の成長の鍵を握っていることを強調した。「どの日もモバイルユーザーの方がFacebookを利用する確率が20%高い」と同氏は述べ、モバイルのニュースフィードに表示するスポンサー記事が好調であると付け加えた。
Facebookではニュースフィードのスポンサー記事が1日あたり100万ドル以上の売り上げを創出している。その半分がモバイルからもたらされていると最高執行責任者(COO)を務めるSheryl Sandberg氏は電話会議で述べた。
Citigroup Investment Researchのインターネットリサーチ担当管理ディレクターを務めるMark S. Mahaney氏は、Facebookの第2四半期の業績を「著しく好調であるとも不調であるとも思わない」と述べ、35ドルというターゲットプライスを据え置いた。同氏は、Facebookの今後の鍵を握る要素として、モバイルの収益化とユーザーエンゲージメントを挙げた。
Facebook決算報告書の主な詳細事項は以下のとおり。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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