Googleのモバイル版「Chrome」ブラウザが、特許会社EMG Technologyの新たな標的となった。EMGはナビゲーション技術に関する同社の特許をGoogleが侵害したと主張している。
米国時間7月10日にテキサス州タイラー地区のテキサス州東部地区米連邦地方裁判所に提出された訴状(PDFファイル)では、損害賠償に加えて、Googleが米国でモバイル端末向けにChromeを提供することを禁止する裁判所命令を求めている。
EMGの幹部で同社のリードインベンターでもあるElliot Gottfurcht氏は、声明で訴状の内容を繰り返し、GoogleのブラウザがEMGの特許の1件を侵害していると主張した。
Googleのモバイル版Chromeブラウザは、EMGが特許を保有する簡素化されたナビゲーションシステムを使用してスマートフォンやタブレット上でモバイル向けウェブページを表示することにより、'196特許(米国特許第7441196号)を直接侵害している。このナビゲーションシステムは、タッチスクリーンの特定の操作によるナビゲーションや、画面のズームおよびスクロールの操作を可能にするものだ。(Google傘下の)Motorola(Mobility)およびサムスン製のスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末は、EMGが特許を保有する簡素化されたナビゲーションシステムを利用してモバイル向けウェブサイトを閲覧するGoogleのモバイル版Chromeブラウザを採用している。
米CNETはGoogleに対しさらなる情報を求めているが、本稿掲載時点で回答は得られていない。
EMGがモバイル端末に搭載されたウェブブラウザを標的に訴訟を起こすのは今回が初めてではない。同社は2008年、今回と同じ特許を侵害したとしてAppleを提訴した 。EMGはこのとき、当該特許がウェブページのナビゲーション機能や各種アプリケーションに使われているとして、具体的にAppleの「iOS」搭載端末に適用されると述べた。この訴訟は当初、Appleの「iTunes Store」「iPhone」「iPod touch」「Apple TV」を標的にしていたが、その後「iPad」がリリースされるとEMGはこれも訴訟対象に追加した。両社は2011年に和解している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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