UPDATE Appleは先ごろ「Mac OS X 10.8(Mountain Lion)」のゴールデンマスター版を開発者およびテスター向けにリリースした。同ビルドから顕著なバグが検出されなければ、これがそのまま、まもなく一般に提供される同OSの正式版リリースになる可能性が高い。開発者らは、Mountain Lionのこれまでの4回のプレビュー版のテストを通して、これは64ビットOSではあっても、初期の64ビット対応「Mac」の一部がサポート対象外になっていると指摘してきた。
当初は、これがテストの初期段階における一時的な制約である可能性が高いとされていたが、開発プロセスを通してこの制約は変わらず、Appleは最近になってこれを、Mountain Lionへのアップグレードを説明するページで正式に明らかにした。AppleはMountain Lionを実行可能なシステムとして以下を挙げている。
手持ちのMacが対応機種であるかどうかを確認するには、アップルメニューから「このMacについて」を選び、「詳しい情報」ボタンをクリックしてシステム情報ユーティリティを表示する。表示された「このMacについて」の「概要」セクションでMacの機種名と発売時期が確認できるはずなので、上のリストと比較してほしい。
このリストに含まれていない旧型マシンに関連する問題には2つの要素があるが、どちらも、OS X 10.8が64ビット専用のOSであり、32ビットモードでは起動できないことに起因している。
最初の問題は、64ビットモードで起動するためのハードウェア要件に関連している。初代のMac Proなど、Intelベースの一部の旧型Macでは、64ビットコードを処理できる64ビットチップが搭載されているものの、システムのEFIファームウェアが32ビットであるため、32ビットカーネルとしかやり取りできない。この制限のため、32ビットカーネルでしか起動できないMacシステムでは、Mountain Lionの64ビットカーネルをロードできないことになる。
2つ目の問題は、32ビットカーネル拡張への依存だ。現バージョンの「OS X」には64ビットカーネルと32ビットカーネルの両方が搭載されており、システムは、その要件と現在使用されているカーネルの種類に応じてどちらかのカーネルを起動およびロードできる。だが、システムが32ビットコードでしか利用できないカーネル拡張(ドライバ)を必須としている場合、32ビットカーネルで起動した時にしかそのカーネル拡張をロードできないため、このシステムは64ビットでは起動しない。サードパーティー製の32ビットカーネル拡張であれば、64ビットモードではシステムは該当するカーネル拡張のロードを回避するだけだが、そのカーネル拡張がOS Xにとって必須である場合、ロードできないことによって、パフォーマンスが大きく損なわれたり、OSが機能しなくなったりする。
要件のリストから除外された一部のMacでもOSをきちんとロードできるに違いないと思う人もいるかもしれないが、これらのMacでハードウェア(特にグラフィクス)のサポートにAppleが使っているカーネル拡張は32ビットにしか対応していない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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