Gartnerは米国時間7月9日、全世界の組織が2012年にIT製品とITサービスに支払う金額の合計が3兆6000億ドルを上回ることを明らかにした。
この数字は順調な増加のように見えるが、合計約3兆5000億ドルが支払われた2011年と比べると3%の増加でしかない。それでも、Gartnerの最新の予測は、同社が前四半期に予測した2.5%を上回り、やや楽観的なものになっている。
「欧州危機、米国の景気回復の弱さ、中国経済の鈍化など、世界経済の成長を取り巻く課題は続いているが、少なくとも展望は落ち着いてきた」と、Gartnerで調査担当バイスプレジデントを務めるRichard Gordon氏は声明で述べた。「企業の景況感や消費者心理はこの四半期でほとんど変わっていないため、短期的にはIT支出に関する警戒が引き続き必要だ」(同氏)
Gartnerによると、不景気な年にもかかわらず、脚光を浴びている数少ない分野の1つがクラウドかもしれないという。企業が2012年にクラウドサービスに支払う金額の合計は約1090億ドルと見込まれていて、2011年の910億ドルと比べて増加となる。クラウドへの投資は2016年までに2070億ドルに達する可能性がある。
IT支出の最大市場として、電気通信も年間の見通しが明るい。
Gartnerが示したところによると、企業による電気通信機器への支出は約3770億ドル、電気通信サービスへの投資は約1兆7000億ドルになるという。この伸びは、新興市場でのネットワーク回線の新設と、成熟した市場における接続されたモバイル端末や電子デバイスの急増によってもたらされると予想されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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