UPDATE 予想されたとおり、米Yahooは米国時間7月6日、Facebookに対する特許侵害訴訟を取り下げ、Facebookと新たな提携関係を進めて行くことを発表した。
Yahooは米カリフォルニア州サンノゼの連邦地方裁判所で2012年3月に訴訟を起こし、「Facebookのソーシャルネットワークモデル全体」が、Yahoo保有の特許技術に基づいていると主張していた。これに対してFacebookは4月、10以上の特許をめぐる逆提訴で反撃に出た。
YahooとFacebookが交渉を進めていることは、AllThingsDのKara Swisher氏が最初に報じていた。公式発表の内容を以下に抜粋する。
YahooとFacebookは本日、新たな広告提携を開始し、配信協定を拡大および拡張するとともに、両社の間で係争中のすべての特許訴訟について和解することで最終合意に達したことを発表する。
特許ポートフォリオのクロスライセンスを含む今回の合意により、両社は今後、消費者と広告主に対し、YahooとFacebook上で展開および配信される高級なメディア体験を提供すべく協力する。さらに、両社は提携により、Yahooサイト上でのソーシャル機能の統合に協力し、Yahooが展開する大規模メディアイベント報道をFacebookユーザーにも提供していく。
YahooとFacebookとの間で最初に締結された複数年の提携契約は、ユーザーがYahooのサイト上でニュースや情報を見つけてアクセスし、それらをFacebookの友人と共有できるようにするものである。この提携を開始して以降、Yahooでは世界規模で提供している100以上のサービスに対して「Social Bar」と呼ばれる機能を統合し、9000万人を超えるユーザーがこの機能を実装している。その結果、Yahooのアクティブユーザー数は、Facebookの「Open Graph」プラットフォームを統合したあらゆるニュースサイトの中で最大となり、Social Barは世界をリードするソーシャルニュースアプリケーションとなっている。
さらに将来に向けて、YahooとFacebookは、今後数年間にわたって年間における主要イベントにおいて緊密に協力するとともに共同で取り組むことで合意し、比類のない経験をユーザーに提供し、世界水準のスポンサーシップ機会を広告主に提供する。
Yahooの暫定最高経営責任者(CEO)であるRoss Levinsohn氏は、今回の発表について声明で次のように述べている。「Facebookとこれまで以上に深い提携関係を確立することができ、うれしく思う。(Facebookの)Sandberg氏とそのチームがわれわれのチームとともに懸命に取り組んでくれたことで、このような積極的な合意に達することができ、感謝している。私たちがすでに目にしてきた成功を足掛かりとして、消費者とスポンサーに対して革新的な新製品や体験を提供できることを期待している」(Levinsohn氏)
さらに、Facebook最高執行責任者(COO)のSheryl Sandberg氏は、「この問題を前向きな姿勢で解決することができたことを歓迎し、Ross氏と同氏がリーダーシップを執るYahooと緊密に連携していくことを楽しみにしている」と声明で述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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