米Yahooは米国時間3月12日、ソーシャルネットワークのFacebookを特許侵害で提訴した。Facebookが数十億ドル規模の企業になるために使用した技術の大半は、不正に使われたものだったというのが、その基本的な主張である。
Yahooの訴状によると「Facebookが基盤とするほとんどの技術について、それを最初に発明したのはYahooであり、それ故に、Yahooはそれらの発明を保護するための特許を米国特許商標庁から与えられている」という。
それ以外に、今回の訴状では、「Facebookのソーシャルネットワークモデル全体」が、Yahoo保有の特許技術に基づいていると主張している。
訴状では、Facebookの「News Feed」を取り上げ、「Yahooのカスタマイズに関する特許に対するFacebookの侵害に直接的に関連」するものだと述べた。さらに、Facebookが採用するプライバシー制御が「Yahooのプライバシーに関する特許を実用化したものである」としている。
他にも同等に重要な主張として、Facebookの広告形式の多くがYahooの特許技術に基づくものであるとしている。
「Yahooは、FacebookによるYahoo特許技術の使用によって損害を受けており、その損害はロイヤリティ料の支払いだけでは補償できない」と訴状には記されている。「Facebookは、Yahoo特許技術を使用することによって、Facebookの収益と市場シェアを増加させてきた。その技術の開発にかかったコストや時間を取り戻す必要がないためである。一方でYahooは、その技術の開発コストを負担しなければならない」(Yahooの訴状)
Facebookは声明で、「Facebookの長期にわたるビジネスパートナーであり、Facebookとの関係によってかなりの利益を上げてきたYahooが、提訴に踏み切ったのは残念である」と述べた。「今回も、Yahooの決断について、報道関係者と時を同じくして知ることになった。われわれは、このような不可解な行動に対して、積極的に自衛するつもりである」(Facebook声明)
一方、Yahooは広報担当者が同社を代表して声明を発表し、研究開発に対する同社の投資を維持することにより、「技術発明に関する多数の特許を取得し、それらを他の企業にライセンス提供してきた。これらの技術は、月間7億人以上のユニークビジターとのエンゲージメントがあるわれわれの事業の基盤であり、Yahooの根底にある発明の精神を表すものである。残念ながら、Facebookとの問題は未解決のままで、われわれは米連邦裁判所において是正を求めざるを得ない。われわれの主張が認められると確信している」と述べた。
同広報担当者は、それ以上のコメントは避けた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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