軽量・薄型化を極めたノートPCで、肝心のキーボードの出来が気になるが、正直なところ、試作機段階ではキーボードの熟成がいまひとつという印象を受けた。
キーボードは形状だけ見れば、アイソレーションタイプだが、本体のパネルと一体化した特別なもの。剛性がそれほどでもない軽量ボディのため、キーを押した際のフィーリングはボディーの剛性感の少なさがそのまま伝わってくる。そして、薄型化のためにキーのストロークが1.2mmとなる。
ガチガチに固めたボディにして、キーボードのストロークを増やせばよくなるのはもちろんだが、ボディのしなり具合とキーボードのクリック感をうまくチューニングすれば、このサイズのまま、さらによいキーボードになる可能性もある。キーピッチは上下とも約18mmで、Ctrlの位置を除けば配列も一般的。試用したのは試作品のため、ぜひ、量産品での進化を期待したいところだ。
また、パッドは大型で、ボタンとパッドを兼用したタイプ。ドラッグ&ドロップに慣れが必要など、誰にでもすぐに使いこなせるものではないが、ボタンを使わない操作に慣れている人ならば特に問題はないと思われる。マルチタッチやジェスチャーモーションにも対応している。
薄型・軽量となったLaVie Zだが、肝心のバッテリ継続時間はカタログ値で8.1時間以上。実際に使っても2~3時間のウェブブラウズなどでは全く問題なく使える印象だ。
NECパーソナルコンピュータによれば、バッテリの持ちよりも、軽量であることをユーザーは重視するということでLaVie Zは軽量化優先としたが、ウルトラブックならではの電池の持ちも大きな不満のないものに仕上がっている。
電池の持ちについては、それをカバーするために急速充電機能もある。完全に空になった残量ゼロの状態から、1時間の充電で約80%まで充電が回復するもので、ACアダプタも特別なものを使う必要がない。
ACアダプタは一緒に持ち歩くものとしているユーザーにとっては、途中でコンセントのある喫茶店に立ち寄ったり、一時的に帰社するなどすれば、バッテリはすぐに回復する。バッテリの持ちという面では、大きなプラスになるだろう。
875gのLaVie Zを試用してみたが、薄型・軽量化ゆえの仕方ない部分はあるものの、軽量化の恩恵を十分に感じられるノートPCであることに違いない。
実際に購入する前には、店頭などでキーボードも確認しておきたい。軽さを最も重要視するなら、LaVie Zは今最初に注目すべきノートPCである。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
すべての業務を革新する
NPUを搭載したレノボAIパソコンの実力