L・トーバルズ氏と山中伸弥氏にミレニアム技術賞--フィンランドで授賞式

ZDNet.com Staff 翻訳校正: 編集部2012年06月14日 09時30分

 Linus Torvalds氏は現地時間6月13日、フィンランド技術アカデミーのミレニアム技術賞(Millennium Technology Prize)の授賞式に出席し、同賞を授与された。技術界のノーベル賞に匹敵すると言われる同賞を贈られたTorvalds氏は、「Linux」カーネル開発の功績が認められた。

 Torvalds氏の受賞は4月に発表され、13日午後にヘルシンキのフィンランド技術アカデミーで授賞式が行われた。同氏は現在居住するオレゴン州ポートランドから、自身の生まれたヘルシンキへと帰郷した格好だ。

 大賞はこれまで、毎回1人ずつの受賞者に授与されてきた。しかし2012年は、Torvalds氏とともに幹細胞研究における功績を認められた日本の山中伸弥氏が同賞を受賞した。山中氏は、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を開発するための新しい手法を発見した功績が認められた。

 フィンランド技術アカデミーのプレジデントを務めるAinomaija Haarla博士は声明で、「国際選考委員会は、発明が人々の生活に有益な影響を与えたかを検討し、将来人類に利益を与えるようなさらなる発展の可能性を秘めているかを評価する必要がある。2012年の2人の受賞者の発明はともに、その原則を具現化するものである」と述べた。

 「山中伸弥博士が医療研究において多能性幹細胞を開発するための新手法を発見したことは、難治性疾患の治療に貢献する可能性がある。Linus Torvalds氏の功績は、経済的な関心のみでなく、知識の追求と人類の福利に向けたウェブのオープン性の維持に貢献している」(Haarla博士)

 共同受賞であることから賞金120万ユーロは2人で分配することになる。

 2004年から2年おきに授与されている同賞の最初の受賞者は、HTMLの生みの親であるTim Berners Lee氏だった。

 Torvalds氏は授与式において、Linuxに関わった「多数の貢献者」に謝辞を述べ、これまで同プロジェクトを指揮したとを光栄に思うと述べた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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