キヤノンマーケティングジャパンは6月8日、デジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss X6i」を6月下旬より発売すると発表した。
2011年3月に発売した「EOS Kiss X5」の後継機種で、静止画・動画共にAF性能が向上。高速連写性能や画質も大きく進化した。
今回の名称に付いた「i」は、integrate(統合する)、intelligent(知性のある)という2つの意味を込めたもの。「EOSシリーズ初、またKissシリーズ初──となる多くの初めての機能の統合と、高い知能を表す」という。
エントリー向けのKissシリーズながらも、新開発のAPS-Cサイズ、約1800万画素のCMOSセンサと、「DIGIC 4」の約6倍の処理速度を持つ新映像エンジン「DIGIC 5」の搭載により、最高約5コマ/秒の高速連写を実現した。ファインダー撮影時には、全9点でクロス測距が可能なAFセンサーをEOS Kissシリーズとして初めて搭載。EOSシリーズとして初となるタッチパネル液晶を搭載しており、画面タッチしてシャッターを切ることができる。
さらに、EOS初となる「ハイブリッドCMOS AF」を搭載。従来の「コントラストAF」が苦手とする「位置予測」をフォローし、ライブビュー撮影や動画撮影時に素早くピントが合うようになった。なお、ハイブリッドCMOS AF適用エリア以外は従来のコントラストAFとなる。
動画も強化しており、カメラ内でビデオスナップの編集ができるほか、水彩風、油彩風の2つのクリエイティブフィルタを追加し、計7種類のフィルタが搭載されている。
別売のGPSレシーバ「GP-E2」に対応し、撮影位置や方位、移動の軌跡を記録することも可能だ。
キヤノンオンラインショップ価格は、ボディのみが9万円前後、レンズキット(EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II)が10万円前後、ダブルズームキット(EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II、EF-S55-250mm F4-5.6 IS II)が13万円前後、レンズキット(EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STM)が13万円前後。新たにEFシリーズレンズとして、静かなズームAFを特長とする「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STM」(価格:7万1400円)と、厚さ22.8mm、重さは130gのEFレンズシリーズで最薄・最軽量となるパンケーキレンズ「EF40mm F2.8 STM」(価格:2万4150円)を発表した。発売はいずれも6月下旬を予定している。
レンズの名称にSTM(Stepping Moter)を採用したこの製品群は、起動や停止時のレスポンスや制御性の高さが特長だ。メカニカル構造がシンプルなため、静かでスムーズな駆動と、レンズ筐体の小型化を実現したとしている。
ズームレンズは、「STM+リードスクリュータイプ」を採用し、モーターの回転駆動が鏡筒の直進駆動となって伝わる構造。X6iと組み合わせることで、動画撮影中でもAF動作音が録音されにくく、スムーズな動画サーボAFを実現する。また、ズームロック機能を搭載し、移動中など、不用意なズームレンズの繰り出しを防止できる。
フルサイズ対応のパンケーキレンズは、「STM+ギアタイプ」を採用。ギアユニットに歯すじが斜めになった「はす(斜)歯ギア」を使用することで、X6iと組み合わせれば、従来のDCモーターよりも静かでスムーズな動画サーボAFを実現できるとしている。
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