Facebookの新規株式公開(IPO)での不手際に対するNASDAQの最大4000万ドルの補償計画は、台無しになった初日の取引に関わったあるマーケットメーカーによると、「良く言っても、失望させる内容」だという。
Bloombergによれば、Knight Capital Groupの最高経営責任者(CEO)であるThomas Joyce氏は、取引による全体の損失を約2億ドル、自社の損失を3000~3500万ドルと見積もったという。
これまでの見積もりでは、損失額は1億ドル超とされていた。
Knight Capital Groupは、リテール(小口投資家向け)ブローカーを通して個人投資家からの株注文を実行し、取引価格を保証している。つまり、システム障害により複数の注文が特定の価格で成立しなかったFacebookのIPO初日、同社は損失を被ったことになる。
FacebookのIPO初日は30分遅れで取引が開始され、トレーダーたちは、Facebook株の注文に対し変更や取り消しを確認できなかったと苦情を述べた。その後もこの日午前には、取引が実際に完了したとの確認をNASDAQから受け取っていないと主張するトレーダーもいた。
米証券取引委員会(SEC)の承認を待っているNASDAQの計画では、損失を被った会員企業に対し、NASDAQが1370万ドルを現金で支払うことになる。この支払額にはNASDAQがIPO初日の取引で得た利益が含まれている。残りは取引手数料の割引という形で行われる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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