ナルシスト的で異常な「Facebook世代の殺人者」逮捕

Chris Matyszczyk (Special to CNET News) 翻訳校正: 編集部2012年06月11日 15時27分

 元恋人を殺害し、バラバラに切断して食したとされる男が先週、ベルリンのインターネットカフェで逮捕された。その時、男は自身のポルノ写真を閲覧していたと報じられている。

 カナダ国籍のこの男は現在、裁判を受けるために本国に送還されるかの判断を待っているが、逮捕までの数日間はヨーロッパ中でどんちゃん騒ぎをして過ごしていたらしい。しかし、Toronto Globe and Mailが報じたところによると、この男Luka Magnottaにとってはウェブこそが悪行の最高の舞台だったようだ。


提供:Greg Solomon/YouTubeスクリーンショット:Chris Matyszczyk/CNET)

 フランスのLe Figaroは、Magnottaのことを「Facebook世代の殺人者」と表現している。

 同紙によると、Magnottaの最大の目標はあらゆる方法でウェブを活用して悪名をとどろかせることだった。同紙は「ウェブがなければ、このバラバラ殺人鬼は存在しなかっただろう」「このようなナルシスト的で異常な殺人者はアバターなのだ」と書いている。

 実際、Magnottaはオンライン上で多数の(しばしば互いに矛盾する)アイデンティティを作り上げていたらしい。このうちの1つであるCatherine Tramwellは、映画「氷の微笑」でSharon Stoneが演じた殺人者と同名だ。

 MagnottaはFacebookのアカウントを70個持っていたらしい。そして、そのうちの1アカウント上に、被害者であるLin Junさんの遺体を切断する映像を投稿していた。この映像はどういうわけか600件もの「いいね!」を獲得したという。またこの男は、LOLcat(猫の写真に面白いキャプションを付ける、ネット上の流行現象)への自分なりの「オマージュ」として、子猫が蛇とビニール袋で殺される短編映画を制作したとされる。

 Toronto Star紙は、Magnottaはカナダから逃亡した後も「ファンに挨拶する」ために映像を投稿していたとみられると報じた。

 Magnottaは繰り返し「人殺しポルノ俳優」として言及されてきたが、彼が商品化されたポルノ映画に出演した形跡はない。むしろ、彼の唯一の舞台はウェブであり、ウェブ上で得ることのできる「名を成す」機会だったようだ。

 Le FigaroのMarc de Boniは、こう書いている。「彼は、自分がインターネットのヘビーユーザーたち、つまり素早くあらゆる情報を見て何でも共有する人々の好奇心を刺激できるということを知っている」

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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