英国において1年前に施行されたクッキー法の猶予期間が終了した。
英国の組織は英国時間5月26日から、ウェブ訪問者のコンピュータや端末上に「クッキー」と呼ばれる追跡プログラムを配置する際に同意を得るための取り組みを進めていることを示す必要がある。英Information Commissioner's Office(ICO)は5月26日から、クッキーの使用に関する苦情処理を開始する予定である。
データ保護監視機関であるICOによると、同機関は、Apple UK、Facebook、Googleを含む50の組織に連絡をとり、クッキーの使用について問い合わせたという。
Amazon、BBC News、Everything Everywhere、Microsoftも連絡を受けた組織に名を連ねている。連絡を受けた組織のリストは、ICOのビジネスおよび業界担当グループマネージャーを務めるDave Evans氏の25日付けのブログ投稿の最下部にある「Related items」に公開されている。
Evans氏は、「各組織は、準拠に向けた準備を進めているものと期待している。つまり、英国のウェブサイトは訪問者に対し、クッキーが訪問者の端末に配置されることに不満を感じないかどうかを判断するための十分な情報を与え、また、クッキーを配置する前に同意を得る必要がある」と述べた。
ICOは、クッキーに関する英国の見解を更新した「プライバシーおよび電子通信に関する規制(Privacy and Electronic Communications Regulations:PECR)」について、各組織に対して準拠に向けて1年間の準備期間を与えていた。ICOによる書簡は、各組織に対し、28日間以内に準拠に向けた取り組みをICOに通知することを求めている。
ICOのPECR施行マネージャーを務めるDave Clancy氏は書簡の中で、「自分の組織がまだ準拠できていない場合、期限までに準拠できなかった理由、準拠が達成される明確な期日、それに向けて実施している取り組みの具体的な詳細情報を提供してほしい」と述べた。
同書簡には、準拠しない組織には強制通知が送付され、最大50万ポンドの罰金を科せられる可能性があると記されている。ただし、情報コミッショナーのChristopher Graham氏と副情報コミッショナーのDavid Smith氏はともに、罰金が科せられることはほとんどあり得ないと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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