台湾の半導体メーカーがIntelのリードする分野に食い込もうとしている。
Taiwan Semiconductor Manufacturing Company(TSMC)は現地時間5月3日、最新の28nm製造プロセスによるチップが3.1GHzでの動作を達成したと発表した。この周波数はARMベースのモバイルシステムでは前例がないものだ。
もちろんIntelの場合、この周波数は特に珍しいものではない。高性能プロセッサ「Core i」シリーズのデスクトップ向けチップは3GHzを軽く超えているし、モバイル向けでもハイエンド寄りのチップには3GHz近いものがある。
しかし、パワーそのものより電力効率の高さで知られるARMにとって、3GHzというのは未知の領域だ。
具体的に書くと、このTSMCのチップは「high performance for mobile applications(HPM)」プロセス技術によるデュアルコアの「ARM Cortex-A9」プロセッサで、「一般的な条件の下で3.1GHzを達成した」という。
TSMCの28nmのHPMプロセスは、さまざまな製品の中でも消費者向けのタブレットおよびモバイル機器に向けて開発されている。
従来の40nm製造プロセスによる同じチップと比べ、新しいチップの動作は2倍速いとTSMCは主張している。TSMCの研究開発担当バイスプレジデントであるCliff Hou氏は声明で、「この成果は、市場が求める高性能をARMとTSMCが達成できることを示している」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」