米Yahooの取締役会は米国時間5月3日、同社の最高経営責任者(CEO)Scott Thompson氏が自身の学歴を誇張したとする主張を「調査する」計画であると発表するとともに、調査結果について「適切な」報告を行うことを明らかにした。
この問題は、同日明るみに出たもので、取締役指名をめぐってYahoo取締役会と争っているヘッジファンドのThird Pointは、Thompson氏の履歴書に記載されているコンピューターサイエンスの学位を同氏が取得していないと主張している。Third PointのCEOであるDaniel Loeb氏はYahoo取締役会に宛てた書簡の中で、Thompson氏がストーンヒル大学から会計学の学位を授与されているが、Yahooの企業ウェブサイトに掲載されているように「会計学およびコンピューターサイエンス」の学位ではないと述べている。Third Pointによると、この問題を調査する中で、Thompson氏が卒業した当時、ストーンヒル大学はコンピューターサイエンスの学位を与えたことすらないことが判明したという。
Yahooは、Thompson氏が持っているのは会計学の学位であり、コンピューターサイエンスではないと認め、この問題を「不注意による誤り」とした上で、次の声明を発表した。
「その会社(Third Point)がScott Thompsonについて5月3日に出した声明に関連して、Yahoo取締役会はこの問題を再調査し、調査が終わり次第、株主に対して適正な開示を行う予定だ」(YahooがAll Things Dにあてた声明)
これは、苦境にあるインターネット企業Yahooの株式の5.8パーセントを保有するThird Pointが仕掛けた最新の攻撃であり、同社はYahoo取締役会におけるさらなる影響力の獲得を目指している。Third Pointは4人の取締役候補者を指名したが、Yahooは2日、Third Pointに2席のみを与えるとした。Yahooによると、そのうちの1人がLoeb氏になることはあり得ないとし、その理由は、同氏が「Yahoo取締役会に関連性の高いスキルと経験をもたらさないから」だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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