フロリダ州オーランド発--BlackBerryの開発元であるResearch In Motion(RIM)は、当地で開催されている同社の顧客、開発者、報道関係者向けの年次カンファレンス「BlackBerry World」において、新しいソフトウェア「BlackBerry 10」を正式に披露した。また、改良された仮想キーパッドなど、主要な新機能もいくつか紹介した。仮想キーパッドには、入力をより容易かつ正確にするための高度な機能が追加されている。
同社の最高経営責任者(CEO)を務めるThorsten Heins氏は米国時間5月1日、同カンファレンスで登壇し、開発者らに対してBlackBerry 10ソフトウェアを正式に披露した。また、同氏は、CEOとして初めてとなるBlackBerry Worldでの基調講演において、BlackBerry 10がまもなく提供され、RIMの能力が結集されたものとなる予定だと述べた。通信を高速かつ容易にする端末をユーザーに提供するという。
新しいBlackBerry 10ソフトウェアは、すべての開発者に向けて提供が開始される。またRIMは、新しいプラットフォームに対する開発者の関心を高め、利用を促進することを目的として、同カンファレンスに登録した開発者らを対象に、この新しいソフトウェアが稼働するプロトタイプ版のスマートフォンを無料で提供する。
予想されていた通り、RIMは同カンファレンスにおいて新しいハードウェアを披露することはなかった。同社は、BlackBerry 10 OSを搭載する新端末を2012年後半に発表する予定だと述べている。
Heins氏は、具体的な仕様について明らかにしようとしなかったが、最初に提供される端末には、多くの熱心なBlackBerryファンに親しまれ愛されている物理的な「QWERTY」キーパッドに代わり、仮想キーボードが提供される可能性が高いことを示唆した。
同氏は新しい仮想キーパッドを披露し、通信をさらに容易かつ高速にするというBlackBerry 10の目的を集約するものだと述べた。また同氏は、その目的には、入力をさらに高速で使用しやすいものにすることが含まれると述べた。
他の仮想キーボードと同様に、BlackBerry 10で提供される仮想キーボードはインテリジェントで、ユーザーの入力パターンを学習して、入力予測候補を提示することができる。しかし、BlackBerry 10の仮想キーボードは、単にユーザーが頻繁に使用する語を学習するだけにとどまらない。これに加えて、ユーザーが画面上をタップする方法を学習する。そして、ユーザーの入力時の傾向に基づいて、特定の文字のレンダリングを調整する。
例えば、ユーザーが毎回「E」を入力するつもりで誤って「R」を押してしまう場合は、ソフトウェアは、「R」の代わりに「E」が登録されるように、「R」までのレンダリングの位置を少し右にずらす。
新しいBlackBerry 10ソフトウェアに組み込まれているもう1つの便利な機能としては、ユーザーが入力するであろう語を予測する際に、それらの予測候補を一部の文字の上に表示するというものがある。これによってユーザーは、その語を上方向に指でフリックするだけで、入力画面上に表示させることができる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」