Creative Cloudは1種類しかない。そこにはあらゆるものが含まれている。
つまり、Creative CloudがなければAdobe製品の一部だけを選んでいたかもしれない顧客が、より多くの製品にアクセスできるようになり、ことによるとそれらを気に入るかもしれない。例えば、1300ドルの「Design Standard」コレクションで使用できるのはPhotoshopとIllustrator、「InDesign」「Acrobat Pro」だが、Creative Cloudのサブスクリプションを購入すれば、DreamweaverやEdge、Premiere Proも役立つことを発見できるかもしれない。
それでは、Lightroomはどうだろうか。また、「Digital Publishing Suite」を使って「iPad」上で雑誌をパブリッシュすることは可能なのだろうか。それらもすべて利用できる。
これは、単独の製品では購入しないであろう顧客にも複数のパッケージを使ってもらえる素晴らしい方法だ。そして、Adobeがパッケージの価値を証明すれば、顧客はそれに料金を支払い続けるだろう。
Adobeには楽観的になれる理由がある。同社は数年前、Creative Suiteの戦略に移行して、さまざまなバンドルを発表した。顧客は当初、そのアイデアに冷ややかな反応を示したが、今はそうではない。
「われわれがCreative Suiteというアイデアを発表したとき、初めのうち、多くの顧客はひどい考えだと言った。今では、ユニットの75%がスイートとして販売されている」(Morris氏)
サブスクリプションの大きな利点の1つは、集中的に増加する売り上げから、繰り返し発生する売り上げへとビジネスが移行することだ。それは、四半期ごとの決算のばらつきを軽減する。また、販売事業を行う企業という立場から見れば、顧客が毎年料金を支払い続けてくれる理想的な状況を意味する。
「売り上げを12カ月に分割して計上すると、アップグレードのサイクルに大きく依存するよりも、予測できる売上高が増える」(Morris氏)
Adobeの四半期決算はいつもジェットコースターのように上下してきた。同社製品の新バージョンは売上高を押し上げるが、製品発表がない期間には購入が減少するからだ。現行製品を切実に必要としているわけではないなら、後継品が数カ月後に登場すると推測できる製品を買う理由などあるだろうか。
サブスクリプションであれば、顧客はいつでも都合の良いときに利用を開始できる。そして、アップグレードは追加費用なしで入手可能だ。
したがって、Creative Cloudには、顧客にとっての本当の利点があるといえる。欠点もあるが、それゆえに、Creative Cloudを選択するかどうかは顧客に任されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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