UPDATE Facebookは米国時間4月9日、絶大な人気を誇る写真共有スマートフォンアプリケーションを提供するInstagramを10億ドル相当の現金および株式で買収する契約を締結した。
Facebookはこれまでに多数の企業を買収してきたが、これほどの規模のものは初めてである。2年前に創設されたInstagramは、約3300万人ものユーザーを抱え、シリコンバレーの羨望を集めるスピードで成長する新興企業である。
写真共有はこれまで、Facebookの成功における大きな部分を占めており、同社最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg氏は現在、写真共有が同社の将来に向けた重大な要素になるという大きな賭けに出ている。
Zuckerberg氏はFacebookに掲載した声明で、次のように述べた。
われわれは何年もの間、友人や家族との写真共有において最高のエクスペリエンスを構築することに専念してきた。われわれは今後、Instagramのチームとさらに密接に連携して、ユーザーが興味に基づいて美しいモバイル写真を共有するための最高のエクスペリエンスを提供することもできるようになる。
同時にZuckerberg氏は、FacebookはInstagramを吸収しようとしているのではないことを説明した。実際、FacebookはInstagramを独立して開発する予定であると同氏は述べている。
これらは互いを補完する異なるエクスペリエンスであるとわれわれは考えている。しかし、このことを適切に実現するには、単にすべてをFacebookに統合しようとするよりも、Instagramの強みと機能を維持および基礎として開発することに留意する必要がある。
InstagramのCEOを務めるKevin Systrom氏も、Instagramのファンらを安心させようとした。同氏は自身の投稿で、「Instagramはなくならない」と記した。
「(Facebookに売却することに伴う)われわれの目標は、このアプリケーションとブランドをさらに多くの人々へと広めることである」とSystrom氏は述べた。
Instagramは、Twitterのモバイル写真版のようなものである。ユーザーはまず、自分のスマートフォン上で自分の写真を編集し、フィルタを適用する。次にそれらを投稿して、他のユーザーがコメントを書き込んだり、「Like」(いいね!)ボタンを押したりできるようにする。2人のスタンフォード大学出身者が立ち上げ、従業員数がわずか10人ほどの新興企業であるInstagramにとって、今回の買収は当然ながら大きな成功である。Instagramは先週、同社アプリケーションの「Android」版をリリースし、リリース初日のダウンロード件数は100万件に達した。
Zuckerberg氏は、「InstagramがFacebook以外のサービスともつながっているという事実は、このエクスペリエンスの重要な要素である」と述べた。
Facebookは、多くの機能を維持するつもりだと同氏は述べている。例えば、他のソーシャルネットワークに投稿する機能、さらには、ユーザーが望むならば、自分のInstagramをFacebook上で共有しないための機能も維持するという。またユーザーは、InstagramのフォロワーをFacebookのフォロワーとは分離して維持することができるようになる。
これほど多数のユーザーを抱える製品および企業をFacebookが買収するのは初めてのことであるため、今回の買収は同社にとって「重要なマイルストン」であるとZuckerberg氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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