Third Point、独自の候補を米ヤフー役員にと働きかけ

Lance Whitney (Special to CNET News) 翻訳校正: 編集部2012年03月23日 13時05分

 Yahooの株式の5.8%を保有するヘッジファンドThird Pointは、株主に対するYahooの現在の戦略に異議を唱える構えだ。具体的には、新たにYahooの最高経営責任者(CEO)に就任し同社を立て直そうと苦闘するScott Thompson氏を監督する試みとして、Third Pointは株主に対し、独自に立てた候補者を役員に選出するよう求めている。

 Third Pointは、米国時間3月21日に規制当局に提出した新たな書類を通じて、委任状争奪戦にも発展しかねない働きかけを行っている。株主に対して外部の役員候補者に投票するよう促しているのだ。Third Pointが立てた4人の候補者は、自社のCEOであるDaniel Loeb氏、MTV Networksで社長兼最高執行責任者(COO)を務めていたMichael Wolf氏、NBC Universalの元CEOであるJeff Zucker氏、企業再建を手がけるMAEVA Groupの会長兼CEOを務めるHarry Wilson氏となっている。

 Third Pointは提出書類の中でYahooの取締役会と経営陣による一連の「誤算や失敗」について詳述し、特に失敗だったのは、2008年にMicrosoftからの買収提案を受け入れなかったことと、Carol Bartz氏をCEOとして迎えたことだと指摘している。Third Pointは、同社独自の候補者を取締役として検討するようYahooの取締役会にこれまで何度か求めてきたが、それに対する回答はないという。

 Yahooによる先ごろの取締役をめぐる選択も、Third Pointからすれば受け入れられるものではない。

 「財務とビジネスで実績があり、会社の再建を目指す中で取締役会と会社の経営を支援できる外部の候補者を新たに迎え入れることが急務だとわれわれは考えている」と、Third Pointは述べている。

 YahooがThird Pointの要求に譲歩するか、それとも自ら選択した取締役を押し通すか、あるいはその両方を組み合わせることを目指すかは、依然としてはっきりしない。Yahooの広報担当者は米CNETに対し、次のような声明を寄せた。

 すでにお伝えしたように、Yahooのすべての株主にとって実現し得る最善の結果を得るため、取締役の指名および企業統治委員会は有能な候補者を広範にわたって検討している。同委員会は徹底したこの検討プロセスにThird Pointの候補者を含めており、近く取締役会に推薦を行う予定だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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