筆者は約4年前、当時は創業間もなかったTwitterに冗談半分でビジネスモデルを提案し、「そんなにTwitterを気に入っているなら、サービスの保証とともに、その特権に対して毎月5ドル払ってくれないか」とユーザーに頼むのはどうだろうかと述べた。一部の人にとって、「それは1日分のコーヒーや安物のビールよりも手ごろで、近い将来には1ガロン(約3.8リットル)のガソリンよりも割安になるかもしれない」と筆者は書いた(2008年当時と同様に、2012年3月9日時点でのガソリン価格は5ドルに近づいている)。
その提案をアップデートするときが来た。Twitterは月額料金を課しながら、ユーザーを引き留めておけるだろうか。スモールサイズのコーヒーの半額に相当する月額1ドルならどうだろう。Starbucksのコーヒーを飲むTwitterユーザーなら、この控えめな額の利用料を払う余裕はあるだろう。1億枚のクレジットカードから支払いが行われれば、年間10億ドル以上の売上高が発生することになる。
もちろん、FacebookやGoogleなどのソーシャルサービスは無料なのに、なぜTwitterの株主を潤わせるために料金を支払う必要があるのか、という反論もあるだろう。そして、1億人のユーザーの一部が反発して、月額料金を請求しないTwitterのライバルが立ち上がり、不満を抱えるユーザーの忠誠心を獲得する事態になることも予想される。さらに、Twitterを携帯電話で利用する世界中の多くの人々は、Twitterの理念のために毎年12ドル寄付するだけのお金を持ち合わせてはいない。Twitterは廃れて、ゴーストタウンのようになってしまうかもしれない。
その一方で、Twitterは現時点でほかの追随を許さない存在であり、世界中のさまざまな文化に深く組み込まれるようになっている。月額1ドルで一定のサービス品質と追加機能の提供が保証され、目障りな広告を最小限に抑えることができるとしたら、どうだろうか。これなら機能するかもしれない。ユーザーの満足度は上がり、Twitterは利益を拡大して、自社の製品に投資できるようになるだろう。月額1ドルの料金が過剰なボーナスやプライベートジェット、日本から空輸したすしなどに浪費されていないと確認できるよう、透明性の確保は不可欠だ。
スマートフォンやタブレットで見られるように、人々はコンテンツを提供するアプリケーションには出費を惜しまず、コンテンツは無料だという初期のインターネットの前提から決別している。価値があると思えるウェブコンテンツやサービスに出会った場合、その価値はあなたにとってどれほどのものだろうか。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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