シアトル発--Microsoftは世界が「ポストPC時代」に突入したという概念に反発し、その代わりにもっと「Windows」フレンドリーな「PCプラス」という表現を採用している。
しかし、Microsoftの元チーフソフトウェアアーキテクト(CSA)であるRay Ozzie氏は、世界が新しい段階に移行したことを確信している。
Ozzie氏は当地開催のGeekWire Summitでの質疑応答で、「なぜこんな議論をしているのか。言うまでもなく、われわれは今、ポストPC時代の世界にいる」と述べた。
ただしOzzie氏にとって、この議論はある程度、意味論に関するものだ。なぜなら結局のところ、汎用コンピューティングを実行するデバイスの市場は、今後も拡大し続けるからだ。そして、消費者が欲するデバイスの作り方を理解している企業にとっては、多くの機会がある。
Microsoftは先頃、「Windows 8」のベータ版を公開した。2012年中に発売予定の同OSは、PCとタブレットの両方に搭載される見通しだ。Ozzie氏は、Microsoftがテクノロジ分野で影響力を取り戻すには何が必要なのかという質問を受けて、それはすべて新OSの成功にかかっていると答えた。
Ozzie氏は同製品の見込みについて推測することを拒み、「それはすべて、人々が同製品を購入するかどうかによる。今の段階で判断するのは時期尚早だ」と述べた。
Microsoftの共同創設者であるBill Gates氏の後を継いで同社のCSAになったOzzie氏は、2010年に同社を去った。Microsoft入社前には、「Lotus Notes」の開発を手がけた。Gates氏はかつて、Ozzie氏のことを「宇宙全体で5本の指に入るプログラマー」と呼んだ。
Ozzie氏は2012年に入ってから、自身が創設した新企業Cocomoの情報を明かし始めた。Ozzie氏は同社についてほとんど何も語っていないが、Microsoftやそのほかの企業で同氏とともにコミュニケーション製品の開発に取り組んできた元同僚を何人か雇っている。
GeekWireの創設者であるJohn Cook氏とTodd Bishop氏は、この新ベンチャーについてOzzie氏にしつこく尋ねたが、いくつかの断片的な新情報しか引き出せなかった。
「わたしは自分のキャリアの大半を通して手がけてきたのは、コミュニケーションである。わたしは新しい環境向けのツールを思い描くのが好きだ」(Ozzie氏)
同氏は、モバイルに専念しており、「クラウドベースのバックエンド」、さらには携帯電話とタブレットに注力している、と付け加えた。しかし、Ozzie氏はCocomoについて、それ以外の情報をほとんど提供しなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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