日立マクセルは3月2日、Wi-Fiを内蔵したSDメモリカードリーダ「AirStash(エアスタッシュ)MAS-A02」の発売を受けて、記者向けに説明会を開催した。
AirStashは、Wi-Fi機能とUSB端子を備えたSDカードリーダだ。電池を内蔵しているため、外出先などでもワイヤレスでさまざまな機器とつなげられる。機器にアクセスできる人数はファイル容量によって異なるが、標準画質の動画なら同時に3台まで、ドキュメントなら最大8台まで接続可能。連続作動時間は約7時間、充電時間は約2時間だ。
最近では、Wi-Fi機器を内蔵したデジタルカメラやWi-Fi機能を搭載したSDカードなども登場しているが、AirStashは32GバイトまでのSDカード(SD/SDHC)が利用でき、デジタルカメラなど機器を選ばないこと、画像や動画、文書ファイルや音楽ファイルなど多くのファイルフォーマットに対応しており、これらのファイルを共有できる汎用性の高さが特長だ。
PCとつないでカードリーダ/ライタとして利用できるのはもちろんのこと、スマートフォンやタブレットが普及し始めている今なら撮影した集合写真や動画をその場でワイヤレスで渡したり、PDFや文書ファイルといった会議のドキュメントファイルをワイヤレスで配布したりして幅広いシーンで活用できそうだ。
日立マクセル グローバル商品開発本部 商品部 企画グループ 主任の善斉数之氏は「写真ならiPhoneでも撮影できるが、デジタルカメラのよりキレイな写真で残してもらいたい。おもしろツールというとらえ方もあるが、ライフログをより豊かにできるツール」と話す。
使い方は簡単で、AirStashにSDカードを挿入し、電源ボタンを押すとWi-Fiモードになる。接続したい機器からWi-Fiで検索すると「AirStashXXXX」とでてくるので、それを選択して接続する。
あらかじめiPhone/iPod touch/iPadに専用アプリ「AirStash+」をインストールしておくと、AirStash本体へ相互アクセスできるようになる。デジタルカメラで撮影したSDカードの写真をiPhoneにコピーしたり、iPhone内の写真や動画ファイルをSDカードに書き込んだりできる。iPhone内の写真や動画のバックアップとしても利用可能だ。
なお、購入時はセキュリティフリーだが、アプリまたはブラウザ経由でWEPキーを設定できる。今後はアプリのバージョンアップでWPAにも対応予定としている。
Android版のアプリは現在準備中で、春にはリリース予定としている。Wi-Fi対応機器の場合は特定のURLにアクセスするとAirStash内のファイルを見ることができる。PCやMac、スマートフォンやタブレット端末でも画像を閲覧したり写真や画像を取り込んだりできる。ただし、iOSアプリのようにSDカードへの書き込みはできない。
AirStashは日本に先駆けて米国で先行発売されているという。日立マクセル グローバル商品開発本部 商品部 部長の小原浩志氏は、「グローバル展開商品の位置付け。2012 International CESで発表して以来、米国で大きな反響をいただいており、好調な滑り出し」とアピールした。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」