ソフトウェアとサービスの領域には本当の価値が残ったが、従来型の小売および再販業者はうまくやっていくことができなかった。それが価格と納期によって支配されるゲームに代わったとき、大半の企業は廃業するか、身売りした。詳細はもちろん異なるが、ワークステーションやサーバ市場でも、似たようなコモディティ化のプロセスによって大打撃を受けている。
そこから数十年早送りすると、スマートフォンに関する議論を特徴付けている問題の数々も、聞き覚えがあるものに思える。
ハードウェア好きな人々が新しい付加機能に夢中になるのも無理はないが、スペック上の差異が目新しさを保てる期間は短い。例えば、2012年2月27日のビッグニュースは、Huaweiがほかのどのスマートフォンよりも高速な「Ascend D Quad」を披露したことだ。素晴らしい。だが、それもHTCが壇上に立つ順番が回ってくるときまでだろう。その後、サムスンが同社の最も新しく、最も素晴らしい製品を披露し、LGや(お気に入りの携帯電話メーカーの名前をここに入れてほしい)がそれに続く。
風向きを知るのに天気予報官は要らない、と言ったBob Dylanは正しかった。低価格化は間もなく起こり、いつものように、ユーザーが財布と相談した結果が成功と失敗を決める。最新の調査報告書は、2016年までに世界中で販売されるスマートフォンの半分以上が300ドル以下の価格に設定されると予測している。参考までに、現在200ドル以下で販売されている携帯電話機は全体の5%のみであることを考慮してほしい。この流れは多くのハードウェアメーカーの利益を害するだろう。そして、過去は序章にすぎないのであれば、多くのメーカーは製造を止める決断を下すことになる。
これまでと同様、差別化が最も持続される分野はソフトウェアだ。Appleの(素晴らしい)「iPhone」を使用する大規模で忠誠心の強い集団(と規模ははるかに劣るがWindowsを試す人々)を除けば、われわれは今、Androidの支配が強まるスマートフォンの世界に住んでいる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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